「M」スニーカーで人気に火 ミズノスポーツスタイル

日経MJ

ミズノのアパレルブランド「ミズノスポーツスタイル」が人気を集めている。なかでもスニーカーが注目株で、スポーツ用品の開発で培った技術を使った衝撃吸収性の高さや履きやすさが特徴だ。矢継ぎ早に投入した有名ブランドとのコラボレーションモデルが支持されており、米ナイキや独アディダスといった世界的なスポーツブランドの背中を追う。




往年の「M」のマークがついた復刻版スニーカー

西日本最大の繁華街、大阪・梅田。阪急大阪梅田駅の茶屋町口の東側を出ると、大きな「ランバード」のマークが目に飛び込んでくる。ミズノの直営店「ミズノオオサカ茶屋町」だ。1階の入り口を入ると、スポーツスタイルの商品がトレーニングウエアとともに並んでいる。

Mのマークをつけた復刻版スニーカーも扱う

スポーツスタイルの商品の多くはスニーカーで、ブランドは2種類。「RBライン」ではランニングシューズの技術を生かすとともに、ソール部分などにミズノの「ランバード」マークを使用。「Mライン」は1980年代前半以前に使っていた「M」のマークがついた復刻版だ。

ミズノの起源は1906年、水野利八氏が大阪市北区で野球用品の販売などを始めたことに遡る。38年に研究所を設置し、科学視点でものづくりを始めた。その後も野球やゴルフ、陸上競技など様々なスポーツ分野へ領域を広げていった。

スポーツスタイルを立ち上げたのは、創業110周年にあたる2016年。国内やアジアの直営店から「スポーツ以外の場面でも商品を使ってもらいたい」といった要望が増えたことから、普段使いができるスニーカーの投入を決めた。当初は8900~1万2千円の低価格帯の定番品に絞ったところ、直営店では一定の人気を集めた。

一方でスポーツ用品店や靴店など直営店以外の小売店では販売が苦戦した。これまでスニーカーを取り扱ってこなかっただけに知名度が低く、他社との違いも不十分だったためだ。運動靴の印象も強く、ファッション性が低いとみられ、敬遠されてしまった。

有名ブランドとコラボ、人気に火

転機は突然、訪れた。ミズノのMラインを気に入った英マーガレット・ハウエルのデザイナーが17年2月、ロンドンのファッションショーでMラインのスニーカーを使用。同年10月には両社のコラボ商品を発売するまでに発展し、全国約70店で展開。生産数の半数を超える事前予約があった。

エドウインなどのブランドとのコラボを展開

そこで、18年からブランディングに力を入れ始めた。ジーンズ国内最大手のエドウインやセレクトショップ大手のビームスなどとコラボ商品を展開。既に約25モデルに上り、ほぼ毎月コラボ商品を投入している計算だ。

売り上げを順調に伸ばしているスポーツスタイルだが、「まだまだブランディングの時」(ミズノライフ&ヘルス事業部マーケティング1課牧野雅臣チーフ)。ナイキなどの大手はスニーカーの売り上げが日本だけで年300億~400億円に達するのに対し、ミズノは欧州を合わせても10億円程度にすぎない。

ミズノは中長期的に100億~200億円に引き上げ、アシックスや英リーボックなど2位集団に追いつくことを目指す。

(高崎雄太郎)

▼ミズノが2016年に立ち上げたアパレルブランド。スポーツ用品の開発で培った技術を生かした「RBライン」と「Mライン」の2種類のスニーカーを中心に展開する。英マーガレット・ハウエルやエドウインといった有名ブランドとのコラボを進め、欧州を中心に人気を集めている。

[日経MJ 2019年12月20日付]

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