女性に多い下肢静脈瘤、患者1000万人 経産婦は注意

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脚の血管がふくれ瘤(こぶ)のようになる下肢静脈瘤(りゅう)。命に関わる病気ではないが、重症になると皮膚に潰瘍ができることも。初期症状は深部静脈血栓症など深刻な病気と似ており、しっかり診断を受ける必要がある。

皮膚から静脈が大きく盛り上がる下肢静脈瘤は、女性が男性より2~3倍多く、40歳以上で加齢とともに増加する。患者数は1000万人以上とされ、出産経験のある女性の2人に1人が発症するという報告がある。

下肢静脈瘤は血管の病気。血液が足から心臓に戻る時に通る静脈には所々に逆流を防ぐための弁があるが、その弁が壊れ、下流の静脈に血液がたまり瘤のようになる。

見た目以外の主な症状は、ふくらはぎのだるさや痛み、むくみ、こむら返りなど。長時間立っていた後や夕方以降に起こることが多い。皮膚の血液循環が悪くなるため色素沈着や皮膚炎が起きたり潰瘍になったりすることもある。

患者は、まず脚に瘤ができて気になり受診する例が多い。お茶の水血管外科クリニック(東京・千代田)の広川雅之院長によると、下肢静脈瘤は急に症状が進むことは少ない。下肢静脈瘤と診断された場合には、まずはセルフケアで症状を改善できる。

その一つが弾性ストッキングの着用。適度な圧をかけることで静脈の血液の流れを改善する。「重要なのは、自分の下肢のサイズに合わせ、正しいはき方を理解すること」。こう指摘するのは順天堂大学医学部付属順天堂医院(東京・文京)の田中里佳先任准教授だ。「正しくはけば使い続けるのが苦ではなくなる。足の専門家に教わってほしい」と田中氏は助言する。

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