窓掃除するなら11月の曇りの日 スクイージー活用
掃除には場所によって最適な時期がある。窓掃除は外での作業だから暑すぎず、寒すぎない11月がよい。様々な方法を試してたどり着いた、筆者のベストな方法を紹介しよう。
11月は太陽の高さが窓掃除にちょうどよい。太陽の高い季節は太陽光が力強く、汚れも目立たない。写真で強い光を当てると顔のシミやソバカスをごまかせるのと同じだ。太陽が低くなる時期は日差しが弱くなり、それまで気にならなかった汚れが目に付く。気になった時に掃除する。それが年末の掃除をため込まないコツだ。
おすすめは曇った日。晴れの日よりも汚れを見つけやすい。可能なら何人かで作業し、家の内と外の両側から同時に進めると効率的だ。
窓の汚れは窓の向きや高さにより、成分が異なる。また、屋内面と屋外面でも違う。汚れに合わせた掃除をしよう。
例えば、台所の窓は油料理をした飛沫が付着している。車通りが多い道沿いの窓は、排気ガスで汚れている。こういった汚れには市販の窓用の洗剤を使おう。
一方、砂ぼこりや花粉など油分を含まない汚れが主なら、洗剤を使う必要はない。洗剤を使うとその分、拭き取りに時間がかかるからだ。水でサッと流して拭き取るだけ、またはから拭きで十分な場合も多い。
小さな子どもがいなくて喫煙者もいないなら、屋内側の窓は台所以外、油や手垢やヤニが付かないだろう。ほぼ全てから拭きで十分で、筆者はマイクロファイバーを愛用している。
水ぶきはスクイージーが便利
水や洗剤を使って掃除をするときのポイントは、拭き取りになる。台風や嵐で横なぐりの雨が降った後、窓が汚れて見えるのは残った水滴にホコリが含まれ、そのまま乾くからだ。いくら汚れを落としても、水滴が残っていると乾いたときにはキレイに仕上がらない。
拭き取りにはスクイージーという車のワイパーのような水切りを使うとよい。ただ、窓を拭くたびに、ゴム面の汚れをキレイに拭き取ることが大事だ。汚れがついたままのゴム面で次の拭き取りをすると、汚れが広がる。
少しの手間で二度手間が防げる。スクイージーは横に使ったり、縦に使ったりできる。あまり神経質になる必要はなく、気をつけるのはゴム面の拭き取りだけだ。
最近は、窓拭きグッズも多種多様になった。筆者はマイクロファイバーとスクイージーがあれば十分だと思う。片付けも簡単だし収納に場所を取らない。そして安い。
ただし、スクイージーは汚れを含む水が垂れるのが難点だ。乾燥した日に窓掃除をすると、水が垂れた時点で乾いてしまうため、キレイにならない。
スクイージーの機能を持ち、水を吸い込むマシン、バキュームクリーナーがある。汚れを含んだ水をすぐに吸い込み、即キレイになったことを実感できる。これもスクイージーと同様、ゴム部分を拭きながら使う。延長棒を使えば、高所の窓も掃除できる。
レール隙間に 割り箸使おう
磁石で窓を挟み込み掃除するグッズもある。出始めの頃に買ってみた。結論からいうと、窓のタイプによって使えなかった。磁石が強すぎるとスムーズに動かず、磁石が弱すぎると頻繁に外側のパーツが落ちてしまう。窓には網入り、合わせガラス、強化ガラス、複層ガラス、でこぼこのあるタイプがあるため、ちょうど合う磁力を探すのは難しいだろう。
窓拭きと同時にすませたいのが網戸の掃除。ホコリや汚れをかき出すタイプのブラシ系と、拭き取るタイプの布系とあるが、窓ガラス同様に双方とも拭き取りが肝心だ。
サッシのレール汚れも気になるところ。水を使って窓掃除をしたら、その水を流しきらないと、汚水がたまって乾燥した後でこびりつくこともある。掃除の手間と労力が倍増してしまう。
専用のこそげる道具があるが、割り箸にクッキングペーパーを輪ゴムで巻き付けて掃除スティックを作って、こそぐのも手だ。
窓拭きといえばおばあちゃんの知恵袋的な情報として水でぬらした新聞紙を使うという方法があったが、今は便利な窓拭き用のウエットシートもあり、掃除しやすくなった。
(家事ジャーナリスト 山田 亮)
[NIKKEIプラス1 2019年11月16日付]
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