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東京ドームの成城石井 アーモンドミルクだけで25種

日経MJ

店内撮影を推奨して商品情報の拡散を図る
店内撮影を推奨して商品情報の拡散を図る

成城石井が9日、「東京ドームラクーア店」(東京・文京)を改装オープンした。同社で最大の売り場面積を持つ旗艦店の位置づけで、流行を捉えた商品やプライベートブランド(PBを数多くそろえた。店内撮影の許可やセミセルフレジなど同社初の取り組みも積極的に導入。他店舗への展開を見据えた実験店の役割も担う。

東京ドームラクーア店は、東京ドーム併設の総合アミューズメント施設「ラクーア」内にある。約630平方メートルの広い売り場を生かした幅広い品ぞろえが特徴だ。

商圏には小石川などの住宅地が含まれており、「高感度で高所得の世帯が多く、時間帯によって来店客の年齢層が大きく変わる」(店舗運営本部の山岸剛エリアマネージャー)。隣接する東京ドームのイベント開催時には客数が大きく伸びることもあり、成城石井では初めてセミセルフレジを導入した。

全面改装は2003年のオープン以来初めて。原昭彦社長は「この15年で消費者の求めるものが大きく変わった。新しいニーズを取り込む売り場を作った」と胸を張る。大きな変化は3つだ。

まずは調理済みの食品を自宅で食べる「中食」をはじめとした簡便性の食品の充実。改装前に比べて総菜売り場を25%拡大した。

特殊なプラスチック容器の中に入った肉や野菜など生の食材を、そのまま電子レンジで加熱調理して食べられる「レンジアップ総菜」はキムチ鍋やすき焼きなどおよそ15品が並ぶ。調理済み総菜を再加熱するよりも、野菜のシャキシャキ感を感じられるという。食材がセットになっており、フライパン1つで調理できるセットの品ぞろえも強化した。

次に、健康志向の商品の拡充だ。アーモンドが原料で高い栄養価が特徴の「アーモンドミルク」や大豆由来で低脂質低カロリーな肉の代替品「大豆ミート」、直輸入のオーガニックワインなど、最先端の流行を捉えた商品を強化した。例えばアーモンドミルクだけでも取り扱うのは実に25種類。多彩な商品群から選べるようにして、リピーターに育てる狙いだ。

食の安心・安全への意識の高まりへの対応にも力を入れる。バイヤーが買い付けた商品を自社で商品化できる強みを生かし、ハムやベーコンなどは発色剤やうま味調味料不使用のものをそろえた。

店内撮影の解禁にも実験的に取り組んでいる。スーパーでは他の客のプライバシー保護や価格情報を競合に知られるのを防ぐといった観点からまず許可しないのが普通だ。

一方で「SNS(交流サイト)の拡散力は無視できない」(担当者)。成城石井は商品構成の2割、売り上げの3~4割を占めるPBや、他社ではなかなか扱いのない国内外の特徴的な商品の品ぞろえが強み。来店客に積極的に店内商品の情報を拡散してもらい、来店動機につなげる狙いだ。

成城石井は駅ナカを中心に40~60平方メートルの売り場面積の店舗が多い。売り場の制約が少なく、幅広い年齢層や属性の人が訪れる東京ドームラクーア店で効果的な品ぞろえや販促施策を見極め、他店に展開していく考えだ。

(伊神賢人)

[日経MJ2019年10月30日付]

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