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欧州の顧客を訪問したルクセンブルクで

技術畑一筋だったブラザー工業の佐々木一郎社長(62)は入社15年目の1997年、営業企画部に異動した。

異動する少し前、過去に販売した製品で不具合が起きました。私は状況調査と、おわび行脚で欧州の顧客を訪問することになりました。ある顧客からは1時間ほどお叱りを受けました。相手が冷静になるとようやく不具合の原因調査です。営業への辞令は大変だった欧州出張がきっかけだったと思いました。

開発部門ではソフト開発の第一人者と自負していましたが、営業では最もできない人になりました。事業試算など初めての仕事を部下に教えてもらう日々です。足元は赤字でも将来を見据えて先行投資が続く事業をどうするかなど開発部門では縁の無かった悩みの連続でした。

営業と開発現場のつなぎ役となる。

異動後すぐ、当時の上司から顧客の要望に迅速に対応するチームをつくるので、リーダーをやるよう言われました。そのためには顧客ニーズの変化などを営業現場から集める必要があります。しかし、営業担当者はそうした報告より日々の売り上げに目が行きがちです。

そこで販売会社をまわり、細かな要望でもすぐ対応するので情報を上げてほしいとお願いしました。効果はてきめんでした。多くの情報が集まり、開発側は短期間でソフトウエアを改修するなど奮闘しました。営業も顧客の要望がすぐ生かされるので商談がまとまりやすくなりました。

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