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VRリハビリ、疑似旅行などでやる気向上 進む実用化

認知機能の改善例も

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NIKKEI STYLE

脳梗塞や認知症などのリハビリテーションで、仮想現実(VR)の映像を活用したプログラムが注目されている。ゲーム型のリハビリでは単調になりがちなトレーニングも没頭しやすく、成果も数値化されるためにモチベーションを保ちやすい。外出困難な高齢者らが「疑似旅行」をする体験会では、外出する意欲が高まるだけでなく認知機能が改善した事例も。医療や介護の現場で広がりそうだ。

10月上旬、東京都港区の「脳梗塞リハビリセンター赤坂」。静岡県の会社員、佐野純平さん(24)が椅子の上でVR用のゴーグルを装着すると「水戸黄門ゲーム」が始まった。前方に映し出された印籠に腰を曲げながら腕を伸ばすと、効果音とともに「お見事」という文字が表示され、また次の印籠が現れる。落ちてくるボールを捕るゲームもこなし、30分間のプログラムを終えた。

佐野さんは2018年6月に脳梗塞を発症し、車椅子での生活を送る。18年12月から週3回のリハビリを続け、週1回は「mediVR カグラ」(1回5千円)のプログラムを受けている。佐野さんは「筋肉の可動域の改善が数値で分かる。楽しく体幹が鍛えられ、以前は座ることも苦しかったが背筋を伸ばせるようになった」という。

このプログラムは医療施設など全国11カ所で採用。下肢の筋力や姿勢のバランスのほか、考えながら複数の動きをこなす「デュアルタスク」で認知機能などの改善も図る。開発した医師でmediVR(大阪府豊中市)の原正彦社長は「日常生活で使う動きが自然にできるため、リハビリの効果が上がりやすい。認知機能が大幅に改善された症例もある」と説明する。

犬を連れた河川敷の散歩気分を味わえるプログラムもある。東京医療保健大(東京・品川)の今泉一哉教授(人間科学)は、都内の制作会社と共同で「RehaVR」を開発。VR用のゴーグルとフィットネスバイクを使って、ペダルをこいだ分だけ進み、移動距離など成果も記録できる。

スカイツリーなど観光地を巡るプログラムも制作している。1カ月3万円で法人向けに専用機器をリースし、医療機関など国内で10施設が導入。今泉教授は「効果の研究を深め、本格的な実用化を進めたい」と話している。

東京大先端科学技術研究センターの職員、登嶋健太さん(33)は外出が難しい高齢者らにVR映像で国内外を疑似旅行する体験プログラムを全国のデイサービスで開催している。介護職員だった登嶋さんは、14年にリハビリにVRを取り入れて入所者の要望に応じて国内外の景色を360度カメラで撮影。欧州やアジアなど28カ国にわたる映像は、約1500種類に上る。

登嶋さんは「大きく振り向くなど景色を楽しむために能動的に動く人が多い。立ち上がる意欲を無くしていた高齢者が生き生きとして取り組むケースもある」と研究を進めている。

◇  ◇  ◇

サポート、患者の視点で

高齢者施設を運営するシルバーウッド(千葉県浦安市)は、認知症患者らの視点を疑似体験するVRプログラムを医療施設や企業で開いている。2016年に認知症の患者らと協力しながらプログラム制作を開始。認知症患者への偏見に気づいたり、どのようにサポートすべきか考えたりする機会となっている。

VR用のゴーグルを着けると、ビルの屋上の端から路上を見下ろす映像が広がる。「はい、右足から降りますよ」「大丈夫ですよ」。そばに立つ介護職員に促され、前に踏み出そうとするとビルから飛び降りるような恐怖にさいなまれる。

これは送迎車から降りる際の認知症患者の体験を再現した。ほかに認知症患者の2割にあたるとされる「レビー小体型認知症」を体験するプログラムなどがある。VR事業部の黒田麻衣子さんは「認知症でも症状は人それぞれ。サポートするためには、まず相手が何に困っているのか意見を聞いてみることが大切だ」と話している。

(佐藤淳一郎)

[日本経済新聞夕刊2019年10月23日付]

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