脂肪肝は放置禁物 食べ過ぎ避け食前に高カカオチョコ

NIKKEIプラス1

2019/10/19付
PIXTA
PIXTA

実りの秋から宴会の多い年末年始にかけて暴飲暴食しがちになる人も多い。注意したいのが肝臓に中性脂肪が過剰にたまる脂肪肝。放置すると深刻な疾病を招く。食生活の改善などくらしの見直しで予防したい。

日本人の4人に1人が罹患(りかん)しているといわれる脂肪肝。肝臓を構成する肝細胞の約30%以上に中性脂肪がたまった状態を指す。

武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)院長の泉並木氏によると「原因は飲み過ぎ、食べ過ぎ、運動不足。近年、こうした生活習慣が引き起こす肝臓病が急増している」

血液検査で肝臓の障害を示すASTやALTの数値が低くても脂肪肝になっていることがある。「疑いがあるなら超音波検査も受けてほしい」(泉氏)。脂肪肝は画像に白く写るのですぐわかる。

「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓の病気は自覚症状がほとんど表れない。そのため脂肪肝と診断されても放置してしまう人が多い。しかし肝細胞に中性脂肪が過剰に蓄積されると、肝臓内の血流障害が起こる。すると酸素や栄養素がすみずみまで行き渡らなくなり、肝機能が低下する。

脂肪肝はアルコール性と非アルコール性に大別される。かつては大酒飲みの人がなるものと思われていたが、飲酒しない人でもなる後者が増えていることが、最近注目されている。非アルコール性脂肪肝の1~2割が肝炎につながることもわかってきた。

栗原クリニック東京・日本橋(東京・中央)院長の栗原毅氏は「脂肪肝を放置すると肝炎、肝硬変、さらに肝臓がんへと進行するケースがある」と警告する。脂肪肝のうちに生活習慣を改善することが大切だ。

アルコール性脂肪肝は、もちろん飲酒を控えめにすることが第一の改善策となる。

非アルコール性脂肪肝を克服するには、過食をやめ運動不足を解消することが必須条件。摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余ったエネルギーは肝臓に運ばれて中性脂肪になる。そして処理しきれなかった分がどんどんため込まれるという。