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9月30日に閉店した伊勢丹相模原店(相模原市)

9月30日に閉店した伊勢丹相模原店(相模原市)

●日本の高齢化と並走して店も高齢化
●SPAに踏み込めず商品開発を怠った
●商品の専門家を育てられなかった人事制度

セブン&アイ・ホールディングスが先週、傘下の総合スーパー(GMS)のイトーヨーカ堂、百貨店のそごう・西武の大規模なリストラ策を発表しました。スーパーも百貨店もかつては日本の消費社会を大きく引っ張ってきましたが、なぜ、色褪(あ)せてしまったのでしょうか。消費花子さんに田中陽編集委員が解説します。

花子さん 先月末に近所の伊勢丹相模原店(相模原市)が閉店になり、閉店セールで買い物をして駅前を歩いていたときにこんな声を聞きました。「伊勢丹で買い物したことないけど、閉店と聞くとなんだかさみしい」。おそらく近くにある大学に通う女子大生たちの会話のようでした。

2月に閉店したイトーヨーカドー古河店(茨城県古河市)

田中さん 百貨店の苦境を象徴するような話ですね。相模原店の周辺には消費意欲旺盛な若者が通う大学がいくつもありますが、若い人にはどうやら縁のないお店だったようです。私も閉店の日に店に行くと、店内は年配の買い物客でにぎわっていたのが印象的でした。

身なりのいい高齢の紳士がいたので相模原店のファンだったのかを聞いてみると、1990年の開店当時にここで働いていたとのこと。「百貨店は豊かさを実感できる場所でした」と述懐してくれました。

花子さん 店が百貨店ファンと共に高齢化してしまったということですか。

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