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近畿日本ツーリスト関西の東大阪営業所(大阪府東大阪市)で働く松本洋典さん(27)は個人向けの国内旅行を販売する。2018年度下半期には同社の国内ブランド「メイト」の契約高で関西1位になった。店頭で旅行商品の販売を始めてまだ2年ほどだが、その前に担当したパンフレット作りの経験を生かし「諦めの悪い」営業を心がける。

近畿日本ツーリスト関西の松本洋典さん

近畿日本ツーリスト関西の松本洋典さん

松本さんは14年に入社し、17年9月まで企画の仕事で旅行パンフレットを作っていた。最初に北海道を担当し、飛行機や寝台特急の確保から、案内に載せる写真の選定まで、一連の流れを全て経験した。そのため、他の販売員が知らない予約システムにも詳しい。企画の経験が営業に生きることは多いという。

GWの沖縄も

ゴールデンウイーク(GW)などの大型連休は旅行者が集中する。まして今年のGWは10連休。沖縄へのツアーは航空座席やホテルの予約が取れない状況だった。

それでも沖縄に行きたい顧客に松本さんは「少し値段は高くなりますが、可能性はあります。諦めないでください」と伝えた。企画のころに学んだ様々なシステムを駆使し、多少値は張るが顧客の望む沖縄旅行を提供できた。

松本さんは予約が取りづらい時こそ、信頼を得る好機だと考える。10連休の沖縄旅行で「家族のヒーローになれた」お父さんから喜びの声を聞いた。顧客の期待を超えることで、次の旅行も松本さんにお願いしたいというリピーターを得ることができる。

昨年の11月には札幌で人気グループのライブがあった。チケットの抽選発表直後には航空券もホテルも取れないほどの人気ぶり。当選したが、札幌までたどり着けないと諦め気味な関西のファンが松本さんを訪れた。

目を付けたのは大阪から北海道の帯広に飛ぶ路線だ。航空券には空きがある。帯広からは電車で札幌に行ける。ライブ後は登別に泊まればいい。ライブ最優先で旅程を提案し、顧客の心をつかんだ。

販売に移ったころは、実は顧客と話すのが怖かったという。しかし東大阪営業所の酒井知行所長が顧客に素早く対応し、丁寧に接客を始める姿を見て刺激された。

多くの相手と話す中で、その人が本当に求めるものも分かるようになってきた。顧客に喜んでもらえると思えば、ときには高級なホテルを提案することもある。

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