気温低下は要注意 いきなり痛む五十肩を運動で防ぐ

NIKKEIプラス1

2019/9/14付

具体的には、肩関節を包む膜の「関節包」のストレッチや肩甲骨を動かすようにする。さらに「腱板を構成する筋肉を鍛えることで肩関節が安定する」(池上氏)という。

脇をしっかり締めたまま、肘から先だけを外に開く動作で腱板周りが鍛えられる。輪ゴムの円に両手の親指をかけて広げる「輪ゴム運動」がお勧めだ。痛みを感じたら無理をせず、毎日少しずつ続けていこう。多くの場合、数カ月で肩を動かしやすくなる。

これらの運動は予防にもつながるので四十肩・五十肩が心配な人は早くから習慣にしてほしい。また、猫背は肩に負担がかかり発症しやすくなる。正しい姿勢を心がけ、腹筋や背筋など体幹部の筋肉を鍛えることも予防に役立つ。

注意すべきは、ほかの病気と勘違いしないことだ。特に症状がよく似ていて、見分けにくいのが腱板断裂だ。

肩の前上方(腱板付着部)を押してみて痛みが強ければ「腱板が切れている可能性が高い」と池上氏は指摘する。腱板は加齢とともに弱くなるので、ささいなことで切れてしまうことがあり、完全に切れると自然には治らない。たばこを吸う人、肉体労働をする人、テニスや水泳など腕を上げるスポーツをする人は特に腱板断裂を起こしやすいので要注意だ。

また、心筋梗塞で左肩が痛むこともある。病気の原因部分から離れたところで痛みが生じる放散痛と呼ばれるものだ。深刻な病気が隠れている可能性もあるので、「眠れないほど痛みが強いとき、3カ月以上痛みが続くときは整形外科を受診して」と鈴木氏は助言する。

(ライター 伊藤和弘)

[NIKKEIプラス1 2019年9月14日付]

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