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会いにいける二ツ目 専門の寄席や落語会で成長見守る

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NIKKEI STYLE

演芸界で真打ちに昇進する前の「二ツ目」ばかりが出演する寄席の開業や、落語会の開催が相次ぐ。高座にあがる機会の少ない若手が芸を磨き、ファンをつかむ貴重な場となっている。

「谷中墓地の近くに住んでまして。住み心地はどうですかとよく聞かれるんですが、ボチボチ(墓地墓地)です」

8月20日、梶原いろは亭(東京・北)で開かれた「平日昼席 若手の会」。芸歴6年の二ツ目、三遊亭らっ好(こう)がマクラを振ると客席はドッと笑いに包まれた。

梶原いろは亭は1月に開業した。60~80代を中心にした地元住民がボランティアで運営する。45席の小ぶりな寄席で、平日昼席の入場料は和菓子付き1200円、弁当付き1600円とお手ごろ。らっ好目当てに初めて足を運んだ60代主婦は「気軽にこられる値段と時間帯。若手の成長を見るのが楽しい」と弁当をほお張りながらにっこりする。

芸も収入も正念場

席亭(主人)の麻生希代子氏は関西出身の落語ファンで、約30年前に北区に移り住んだ。経営するパソコン教室の仲間と「地元に貢献できて面白いことはないか」と話すうちに寄席のアイデアが盛り上がり、地域の協力を得て開設に至る。

現在、東京の4派(落語協会、落語芸術協会、立川流、円楽一門会)全てに所属する落語家が出演する。毎週末は前座から真打ちまで3人が登場する一般的な寄席のプログラムを組んでいるが、月~水曜の昼は「若手の会」として二ツ目2人が出演する。「落語家は二ツ目時代が苦しいと聞いて、応援したかった」と麻生氏。

二ツ目は前座修業を終えて真打ちに昇進するまでのおよそ10年間を指す。前座の次、2番目に高座にあがるのが語源だ。楽屋での雑用や師匠の手伝いから解放されるが、大きな寄席では1日2人しか枠がないことが多い。自分で仕事を見つけない限り、出演機会は少ないまま。収入でも芸の面でも正念場といえる。

二ツ目が脚光を浴びるようになったのは2005年、テレビドラマ「タイガー&ドラゴン」が放映されたのを機に落語がブームになってから。二ツ目のスターも続々現れ、毎週土曜に二ツ目4人が出演する新宿末広亭(同・新宿)の「深夜寄席」は満員御礼が続いた。14年には全国初とされる二ツ目専門の常設寄席、神田連雀亭(同・千代田)が開業する。その後も二ツ目を主体に据える寄席や落語会が増えている。

ファンと距離近く

小劇場「池袋西口GEKIBA」(同・豊島)で月2回開かれる「池袋ゲキバ落語会」は、地元在住の春風亭伝枝が16年末に近場に住む落語家を募って始めた。出演メンバーは現在9人で、真打ちの伝枝以外は全員二ツ目。冒頭は出演者2人のトーク、最後はサイン入り色紙がもらえるじゃんけん大会と、ファンとの距離の近さが売り物だ。

8月13日に出演した桂翔丸は「自分の勉強会と違って会場費や集客の心配がなく、芸に集中できる」と歓迎。立川らく人(と)も「持ち時間が1人30分あり、トリにかけるような大ネタにも挑戦できる」と喜ぶ。近所に住む常連の40代主婦は「出演者の顔を覚えてから、ますます面白くなった」。

ライブハウス「四谷天窓」(同・新宿)では、5月から月2回の落語会「天窓らくご」が始まった。立川志の太郎が「プロデューサー」を務め、交流のある約20人の二ツ目の仲間から、毎回3人の出演者を決める。

企画したイベント会社サンライズプロモーション東京(同・港)の末永貴大氏は、音楽ライブがない昼に高齢者や主婦を的にしたイベントを考えたという。SNSなどを使ってPRに励む志の太郎は「集客はまだまだだが、この仕事で人脈が広がった。苦労を糧にしたい」と意気込む。

いろは亭に出演している三遊亭兼太郎は、会派を超えて二ツ目が競い合う場が増えることで「一門とは違う演じ方を知り、刺激にもなる」と期待をかける。気のおけないホームグラウンドを得て、若手はさらに飛躍していくだろう。

(佐々木宇蘭)

[日本経済新聞夕刊2019年9月2日付]

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