Men's Fashion

ダーバン、6万円台の純国産スーツ 30~40代取り込み

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2019.9.4

レナウンが主力ブランド「ダーバン」のてこ入れに乗り出す。これまで価格帯が10万円台の価格帯が中心だったが、6万円台の新ラインを2020年春に立ち上げる。若い世代の取り込みへ、動きやすくカジュアルなデザインも導入する。ブランド誕生から50年がたち、固定客は50代以上に偏っている。全て国内で縫製するものづくりの強みで、若返りを図る。




■「ダーバンを知らない若年層が多い」

「新しいテーマはスーツ作りの『継承』」。8月上旬にレナウンが都内で開いた広告キャラクターの就任発表会。俳優の吉田鋼太郎さんと藤原竜也さんがダーバンのスーツをまとい登場した。

ダーバンのキャラクターはブランド誕生直後の1971年にはフランスの名優のアラン・ドロンさん、40周年の際には竹野内豊さんを起用していたが、今回は舞台やプライベートでも親交がある2人。60歳の吉田さんから37歳の藤原さんの世代にダーバンの魅力を伝えていく設定だ。

50代以上には知名度の高いダーバンだが、「ダーバンを知らない若年層が多い」(神保佳幸社長)のが課題だった。30代から40代の開拓へ立ち上げるのが、「レッドライン」という新しいラインだ。ダーバンは「ゴールドライン」(20万円)と「ブラックライン」(7万9千円~)、「ホワイトライン」(5万9千円~)を展開しているが、違いが明確に打ち出せていなかった。

そこで、ゴールドラインとホワイトラインを廃止し、新たに6万円台のラインを新設。若い世代を中心に、オフィスでは軽装で過ごすビジネスマンが増える中、かちっとしたスーツではなく、気楽に着られるデザインや素材を使う戦略だ。だが、こうしたスーツは競合のアパレル大手が既に取り組んでいる分野。ダーバンはどう違いを打ち出すのか。