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■出光興産の木藤俊一社長(63)の試練は1994年、37歳で就任した盛岡支店長時代に訪れた。

新任の役職者の中では当時、最年少でした。前任の支店長の年齢も私より18歳上で周囲も戸惑ったと思います。さらに支店を良くしようと張り切って任に就きましたが、今まで経験したのと全く違う世界に飛び込んだ、というのが最初の印象でした。

盛岡支店は約15人の小さな所帯でしたが、社員の大半が私より年上。初めてのマネジャー職だったこともあり、年配の人には必要以上に遠慮してしまい、最初の頃は最低限の会話しかできませんでした。面と向かって「もっと自分たちとも付き合ってほしい」と言われたこともあります。

■覚悟を決めて相手ととことん付き合った。

取引先との関係でも苦労しました。知識や情報を持っている自負があったので、毎月開催する販売店の社長を集めた会合では、自ら資料を作って中東の原油情勢などを説明するも誰も話を聞いていない。途中で「もうやめて、おめえ酒っこ飲むべ」と言われるのです。良かれと思って何かをやろうとしても、相手に気持ちが届かなければ意味はないと痛感しましたね。

新入社員にもう一度戻った気持ちで、まずは飲んで歌って踊って地元の人たちと仲良くなる。改めて社内外含めて徹底的に付き合うことを始めました。

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