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天守閣を眺めながら和牛鉄板焼きと日本酒 大阪城公園

日経MJ

店舗では日本酒を楽しめ、調理の様子も見ることができる
店舗では日本酒を楽しめ、調理の様子も見ることができる

ネットサービス運営のデジサーフ(神奈川県藤沢市)は5月、観光客でにぎわう大阪城公園(大阪市)に日本文化を発信する新たな施設「大阪城下町」を開いた。同施設内には大阪城を眺め、和牛の鉄板焼きと日本酒を味わいながら、ゆったりとした時間を過ごせる場所がある。「SAKE&TEPPAN STEAK 和珀(わはく)」だ。

店内には座席が約40席あり立食エリアもある。「和」をテーマにした内装で、木製のシンプルな机が並び、落ち着いた雰囲気だ。床から天井まで広がる大きな窓からは大阪城の天守閣が見える。

インバウンド(訪日外国人)に人気の和牛を中心に使い、ステーキやハンバーガーなど17種類の料理を提供している。「特選黒毛和牛サーロイン100グラム」(2380円)は、季節ごとに選定した和牛を使用する。

7月は脂身が少なく、あっさりとした食感を楽しめる徳島県産の「阿波牛」を提供。タレも定番の「にんにくしょうゆ」や強い後味を楽しめる「生コショウ」など8種類を用意した。

バーカウンターでは近畿地方の2府5県から取り寄せた日本酒を提供する。飲みやすい甘口からさっぱりとした辛口まで36銘柄をそろえた。堺市で製造された「千利休」は甘口で飲みやすいと評判だ。カウンターで店員と談笑しながら飲むこともできれば、窓側の席でライトアップされた大阪城を眺めながら一人お酒をたしなむことも可能だ。

開店当初の主要ターゲットは訪日客だった。大阪観光局によると、昨年は1141万人の訪日客が来阪した。大阪城には年間255万人が訪れる。ただ周辺にレストランが少ないことなどから、滞在時間は平均で40~50分しかない。訪日客がゆっくり時間を過ごし、和食を楽しめる場所を考えた。

実際は店と大阪城天守閣が離れているため、訪日客は想定よりも少なかった。平日は来店者数全体の2割、休日でも3割程度だ。一方で平日には、ビジネスマンや子連れ層が、休日には大阪城ホールで開かれるイベントの来場者が多く店を訪れる。

店舗責任者の前田俊彦さんは「大阪城ホールでのイベント終了後に一休みしたいお客さんに利用してもらっている」と話す。

そこで今後は、訪日客へのアピールとともに、日本人の集客も強化する。現在の立食エリアに座席を設け、より多くの来店者がゆっくりと過ごせる店作りを目指す。また他社と連携し、和牛を使った弁当を開発して大阪城公園周辺で働く会社員などにも販売する考えだ。

前田さんは「良い肉は嘘をつかない。調理さえ間違えなければ、おいしいものが出せる」と話す。夏休みシーズンに国内外の客を取り込もうと意気込んでいる。

(松本晟)

[日経MJ2019年8月7日付]

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