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シチズン時計は高い技術力を背景に腕時計などで多くのファンを持つ。その魅力をより幅広く伝えるためには、小売店のスタッフらとの連携が欠かせない。国内時計営業部の塚本晃世さん(29)は「思ったことを率直に話す」という営業スタイルで相手の懐に飛び込む。腕時計の新しい楽しみ方を提案するフェアなども成功させ、営業部門に異動してから5年連続で優秀者として表彰されるなど着実に実績を重ねている。

塚本さんは2012年にシチズンに入社した。きっかけは大学の入学祝いで親に買ってもらった同社製の高機能腕時計「クロスシー」。愛用するうちに光発電などの技術力に感心するようになった。

入社時には「成績などの目標が明確で分かりやすい」という理由で営業部を希望。最初の配属は経営企画部門だったが、グループ企業や同業他社の情報収集などをするなかで、幅広い社内人脈を築けたという。14年には念願の営業部門である国内時計営業部に異動し、小売店などを飛び回る日々だ。

部活の経験生かす

塚本さんが取引先との商談で最も心がけているのが、自分の意見をストレートに伝えることだという。「相手との距離を縮める最大のツールが自己開示」と考えるからだ。「今月は営業成績が厳しくて」などと本音を伝える。相手の年齢や性別で話を変えることはない。「自分が本音で話せば相手も心を開いてくれる」と信じている。

このスタイルは高校時代の部活での経験が背景にある。バドミントン部で部長を務めていた塚本さんは、試合中の選手を全員で応援する「声出し」を部員に毎日指示したが聞いてくれない。塚本さんもあきらめて指示しなくなり、部の雰囲気が徐々に悪くなっていったという。

引退直前の試合でも自分の試合が終わると他の選手を応援せずに部員がそれぞれ帰ろうとした。そこで塚本さんは全員を呼んでミーティングを開いた。部長になってから初めてバドミントンへの思いを伝えると、部員たちは真剣に聞いてくれた。

「みんなは私が怒っていると思っていたようだった」。自分の考えをぶつけることで部員たちも心を開いてくれた。「不機嫌な態度を取っていれば誰かが気づいてくれるといったことは無いのだと気づきました」と振り返る。

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