日本初データサイエンス学部に潜入 教科書超えて学べ滋賀大学

2019/7/31付

4月から始まった河本ゼミ「データサイエンス実践価値創造演習」では3人が一組となり、1つのチョコレートブランドの販売傾向を分析する。競合ブランドの把握、購買者の属性(性別、年齢、家族構成など)、購入場所、ブランドの認知やイメージ、購入意欲といった実際にメーカーや広告会社がマーケティング分析で活用するリアルなデータだ。

学生は2年生までにプログラミング、統計、社会調査、応用数学などを学んできてはいるが、膨大なデータを分析手法に落とし込む経験はなかった。ゼミの初日、自己紹介を兼ねた決意表明では学生の多くが「データに触れることへの期待」を口にしたのは不安の裏返しでもあった。

「実生活で考えてみたらどうや」

週1回のゼミではデータの取り扱い方などの講義に加え、データ分析で頻繁に使われるプログラミング言語「Python(パイソン)」で分析方法を学ぶ。だが学生はマーケティングの宝の山のようなデータを前にして立ちすくむ。

対象ブランドや競合ブランドを比較しても「気づき」がなかなか見つからない。ある気づきを説明するために仮説を立てるが深く検証していくと、整合性がとれなくなる。「破綻の繰り返しだ」と天を仰ぐ学生もいる。

隘(あい)路に迷い込んだ学生たちに河本教授は「自分の実生活で考えてみたらどうや」とアドバイス。多彩なデータだけで実生活を再現しようとするデータドリブンに警鐘を鳴らしたのだ。

講義で用意されたデータだけでは実像をつかめないと考えた学生たちは自らアンケートをしたり、SNS(交流サイト)から消費者の声を拾ったり、公的な生活者の意識調査を探してきて分析手法の幅を広げた。

戸惑い気味だった学生たちがデータだけでなく消費の現場に目を向けて動き出したのが5月下旬から6月上旬あたり。6月4日に途中経過の発表会があったころだ。「分析と次の分析がつながり、ロジカルシンキングができてきた。いろんなチョコ売り場を見て、チョコも買っていた」(加藤有紗さん)

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