ゲーム障害、無理やり禁止はNG 子どもがルールを

2019/7/24付
写真はイメージ=PIXTA
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オンラインゲームなどのやり過ぎで日常生活が難しくなる「ゲーム障害」を世界保健機関(WHO)が疾病と認めた。患者数は明確ではないが、「ネット依存」の疑いがある人は国内に500万人ほどおり、増加の一途をたどっている。ゲーム障害にどう向き合えばいいのだろうか。

東京都はゲームなどとの付き合い方を考える講座に専門家を派遣(13日、練馬区立仲町小学校)

7月中旬。練馬区立仲町小学校は5年生の児童を対象にゲームとの向き合い方に関する講座を開いた。「ゲームのし過ぎ、注意しないといけないのは分かるよね」。講師として招かれた東京都ファミリeルール事務局の寺田幸人氏が尋ねると、集まった120人が一斉にうなずいた。

ゲーム障害は日常生活に支障が出たり健康に害が及ぶ疾病だ。厚生労働省は、中高生の14%にあたる約93万人がゲームなどのネット依存の恐れがあると推計する。5年でほぼ倍増した。

東京都は小中高生や保護者などを対象に、ネットやゲームとの付き合い方を考える講座に専門家を派遣している。

講座で強調するのはゲームをする上でのルール作りの重要性だ。「ゲームは1日1時間まで」などと具体的で守りやすいものとし、親が押しつけるのではなく、子供が自ら宣言することが大事という。「ルールが守れなかったら1週間ゲームをしない」などと定めておくのもよい。

有害コンテンツなどから遮断する「フィルタリング」などの端末設定も有効だ。ゲーム業界も安全に楽しんでもらうために「使用を推奨している」(コンピュータエンターテインメント協会)。だが予防は万能ではない。実際に子供がゲーム障害と疑われたら、どう向き合えばよいのか。

「ゲーム障害を抱える子供にとってゲームは心のつえ。無理にやめさせる必要はない」と周愛荒川メンタルクリニック(東京)の八木真佐彦・精神保健福祉士は話す。ゲーム障害の子供は家庭で問題を抱えているケースが多いという。「相談下手、孤立した頑張り屋さんの方がゲーム障害になりやすい」(八木氏)

ゲームにのめり込むのは快楽にふけっているのではなく、落ち込んだ気持ちを治そうと「自己治療」をしている場合が多いと八木氏はみる。こうした状況でゲームを取り上げても問題の解決につながらず、アルコールや薬物など別の対象に依存したり、最悪の場合、自ら命を絶ったりする危険性すらあるという。