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「天気の子」新海誠監督 大人の心配飛び越える子描く

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NIKKEI STYLE

世界的に大ヒットしたアニメーション映画「君の名は。」から3年、新海誠監督の新作「天気の子」が公開された。逆境にあっても前に進む少年少女を通して、今という時代を描く。

社会現象になった前作のヒットで「エンターテインメント作品の可能性の大きさを体感した」と語る新海監督。一方で、観客層が広がったことにより「今までにないほどの批判も浴びた」とも言う。

「災害をなかったことにする映画」「代償なく死者をよみがえらせる映画」……。作品を世に問う表現者であれば批判は避けて通れないが、監督の意図とは違う受け止められ方に「それなりにショックを受けた」と振りかえる。

批判、どんと来い

だが、逆にそれが「新作でやりたいことにつながった」という。「怒る、嫌うということは、そこに感情を大きく動かす何かがあったのだと思う。僕自身がやりたいことの核もそこにあるような気がした」。だからこそ「批判した人たちをもっと怒らせるような映画にしなければいけない」との思いに行き着いた。

「『君の名は。』が嫌いだった人はもっと嫌いになるかもしれない。だが、それを越えて『好きだ』という人がたくさん出てきてほしい」。そんな決意を持って新作に取り組んだ。

舞台は異常気象で雨が降り続く東京。離島から家出し、新宿の怪しげなオカルト雑誌編集会社で働くことになった高1の少年・帆高(声・醍醐虎汰朗)は、アルバイトをしながら小学生の弟とアパート暮らしをする少女・陽菜(声・森七菜)と出会う。2人は貧しさにもめげず「陽菜が祈ると晴天になる」という不思議な能力を商売にする。

「思いを寄せながら、すれ違う男女」を壮大なスケールで描いた「君の名は。」に対して、新作では今という時代に着目。主人公たちが危険と隣り合わせの中で人生を選択する姿をファンタジーで照らし出す。

天気をキーワードにしたのは「多くの人たちが1日に1度は天気のことを口にし、気持ちや行動さえ変えてしまう」という身近さに加え「天気が変わってきた」という危機感があった。「日本では四季の移ろいを情緒的で美しいものととらえ、僕自身もそれを映画で描いてきた。だが、猛暑、寒波、大雨など気候変動が起きて、天気が攻撃的になってきた感覚が僕自身にはある。その感覚を映画の中に描きたいと思った」

誰もが感情動く

雨続きの不穏な雰囲気の中、それでも帆高と陽菜はまっすぐに走り続ける。「彼らを主人公にしたのは、大人の心配を飛び越えていくような人たちを描きたいと思ったから。気候変動や政治状況、年金のゆくえ。今後よくなっていくこともあるだろうけれど、悪くなっていくこともたぶん多い。僕たちはそういう場所、時代に暮らしている。どう対応したらいいのか分からない心配を、勝手に飛び越えていく人たちがいるんじゃないか、いやいてほしい。そういう少年少女を描きたかった」という。

1973年生まれの新海監督は、自宅のパソコンでほぼ一人で作り上げた短編「ほしのこえ」で2002年デビュー。デジタル時代の申し子として、発表したすべての作品が国内外の映画祭で受賞している。もっとも自身は「自分に新しいことができると思ったことはないし、新しいことができた、新しいことをしたいという気持ちもない」と意外なことを口にする。

「でも僕にしかできない自信も1つある」と語る。「新作のクライマックス場面で主人公が叫ぶある言葉は、政治家は言えないし、報道や教科書にも書けない言葉。でもそれを映画の感情の高まりの中で叫ばれると誰であれ、気持ちが少し動くと思う。絵と音と声、そこに至るまで組み上げた物語という1本の映画の中で、自分にしか表現できない一瞬がある。そう自負している」

(関原のり子)

[日本経済新聞夕刊2019年7月23日付]

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