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はやぶさ2導く高専卒 電波が「見える」レベルの技能 高専に任せろ!2019 宇宙に挑む(上)

2019/7/10付

ニッポンの中核的技術者を数多く輩出してきた高等専門学校(高専)。その活躍の場は陸、海、空だけでなく、宇宙にまで広がっている。「高専に任せろ!2019」第1弾は、宇宙へのロマンを支える地上の星たちの活躍を追う。

探査機「はやぶさ2」。7月11日午前10時20分、地球から約2億5000万キロメートル離れた小惑星「りゅうぐう」への2度目の着陸(タッチダウン)に成功した。石や砂を収めたカプセルを2020年末に地球に持ち帰る予定だ。

■ディスプレーと実際の「時差」13分をコントロールする

はやぶさ2に直接指令を出すJAXAの管制室(相模原市)。ここでは着陸の瞬間を伝える大きなディズプレーに誰もが視線を注いでいた。その中で座ったまま小さなモニターを凝視する人物がいたはずだ。JAXAの追跡ネットワーク技術センターの主任研究開発員、米倉克英さん(46)だ。

米倉さんははやぶさ2が管制室の指示で計画通りに動いているかどうか“健康状態”を電波のやり取りによって把握する。制御の根幹を担うだけに、送られてくる電波から目が離せないのだ。

地球から遥(はるか)かなた。ディスプレーに映し出される映像はリアルタイムではなく実際には約13分前の出来事だ。

管制室が歓喜にわいているころ、はやぶさ2は小惑星の地下物質のサンプルを採取して秒速65センチで上昇している。米倉さんにとっては電波と“対話”する、気の抜けない時間が続く。2月22日の最初のタッチダウン成功時もそうだった。

米倉さんは香川県の詫間電波高専(現香川高専)出身。中学時代に親戚から天体望遠鏡を借りてほうき星を観測しようとしたことで宇宙に関心を持つ。ロケット、衛星、天体――。「宇宙を知るには電波を知らないといけない」(米倉さん)。岡山の実家から瀬戸内海を挟んだ詫間高専で学び、JAXAの前身の宇宙開発事業団に入る。米倉さんをオンザジョブで指導したのも熊本電波高専(現熊本高専)出身の先輩だったという。はやぶさ2のプロジェクトには11年の当初から加わり、指令を送る管制システムの開発を手掛けた。

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