サニーレーベル 都会的カジュアル、サーファーも支持

日経MJ

サーフボードが客を出迎える(大阪の「NU茶屋町店」)
サーフボードが客を出迎える(大阪の「NU茶屋町店」)

アーバンリサーチ(大阪市)が2010年に立ち上げたアパレルブランド「Sonny Label(サニーレーベル)」が好調だ。米西海岸の自由な空気感を取り入れた服や小物を展開。20~30代の女性を中心に支持を集め、売上高は右肩上がりだ。カジュアル過ぎず、でも、きれい過ぎず――。ブランドの立ち位置は「コト」との連動を模索した末に確立した。




■店頭ではサーフボードが客を出迎え

大阪市の繁華街、梅田に構える「NU茶屋町店」。木目と白を基調とした店構えで、店頭では黒いサーフボードが客を“出迎え”ていた。同ブランドは神奈川県茅ケ崎市などサーファーらに人気な地域を含め、国内に計8店舗を設ける。実店舗は少ないが、電子商取引(EC)サイトでの販売比率が約7割を占め、同社平均(約3割)に比べて高いという。

手ごろな価格や、さりげなくトレンドを取り入れた商品がネット上で話題となり、商品の購入につながっているという。トップスは3千円台から、ワンピースは7千~9千円台と、主力の「アーバンリサーチ」ブランドなどの価格帯に比べ8割程度に抑える。

直近では羽織りもの「マウンテンパーカー」がヒット商品だ。6900円(税抜き)という手ごろな価格と、1万円台の商品と比べても引けをとらない品質が売りだ。ECサイトのランキングでは上位に上り、1万5千枚以上を販売する。

■都会的で洗練された空気感を両立

手ごろな価格とデザインで、マウンテンパーカーがヒット商品となっている

成長の要因は、こうした価格や商品戦略にとどまらない。最大の特徴はカジュアルさを表現しながらも、都会的で洗練された空気感を両立していることだ。普段はきれいめな格好をする会社員や主婦らも抵抗なくカジュアルに着こなせるデザインが支持を集める。

同社は同ブランドを「カジュアル」と「都会的」の中間を突こうとしてきた。そんななかで力を入れてきたのが「コト」との連携だ。

2017年から各店舗でヨガのイベントを月に1回のペースで開催。18年はサーフィンの世界一を決める世界大会「ワールドサーフィンゲームズ」にも特別協賛した。大会会場内にブースを設け、同ブランドの社員がオリジナルTシャツやキャップなどを販売した。

大会の様子は自社メディア「URBAN TUBE(アーバンチューブ)」で中継した。「ブランドで出したい空気感、イメージをイベントなどと連動することで徐々に明確にできた」(販売促進部の斉藤悟シニアマネージャー)。

SNS(交流サイト)の普及で世の中に情報があふれるなか、体験との連動で消費者にブランドコンセプトを伝えることに成功したサニーレーベル。今後は「ビーチ・ヨガ」や海の保全活動などさらなるイベント連動も検討する。19年1月期のブランド単体の売り上げは38億円だが、20年1月期までに50億円規模を目指す。

(斎藤毬子)

▼2010年に始めたブランド。トレンド、ベーシック、リラックスの3つをテーマに、米国の西海岸の自由な空気感を取り入れカジュアルな服を展開する。価格は「アーバンリサーチ」ブランドの8割ほど。サーフィン大会への協賛などアパレルの枠組みを超えた協業でブランドの世界観を確立する。

[日経MJ 2019年7月5日付]

「ブランド VIEWS」記事一覧

SUITS OF THE YEAR 2019
男と女 ときめくギフト
Watch Special 2019