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煮物・刺し身・イタリアン… 日光のゆば、食感多彩に

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NIKKEI STYLE

日光東照宮などの世界遺産があり、外国人観光客が押し寄せる栃木県日光市。東照宮につながる日光街道沿いには名物のゆばを使った料理を出す店が並ぶ。古くから修験者の栄養源だったといわれ、そばに載せたり懐石料理に使ったりする店が多いが、若いシェフがイタリア料理に取り入れるなど自由な発想の味も目立ってきた。

日光のゆばはどのように製造するのだろうか。ゆば作りの老舗、海老屋長造の6代目の森直生さん(59)に現場を見せてもらった。

5月の暖かい日だったが、製造する部屋の中はさらに暖かかった。「豆乳の温度は80度ぐらいです」と森さん。四角に区切った鍋の中で豆乳を温め、上部にできた膜の下に金串を丁寧に差し入れる。串を持ち上げると、膜がきれいな二つ折りになった。

これを巻いて切り、揚げたのが「揚巻湯波(ゆば)」。日光湯波を代表する一品だ。煮物や鍋物にして食べる。海老屋長造ではこれを炊き上げた「巻湯波のふくませ煮」も販売する。はしで椀(わん)からつまみ上げてかぶりついた。ゆばを歯が一枚一枚かみ切っていく感触が心地よい。口内はゆばで満たされた。

「ボリュームがあるでしょう。これが日光のゆばです」と森さんは笑った。

森さんの父が1975年に作り始めた「さしみ湯波」も看板商品だ。豆乳から引き上げたゆばのなめらかな食感が楽しめる。

このゆばをイタリア料理に使うのが2018年5月に開店したTrattoria Gigli(トラットリア・ジッリ)。ゆばでイタリアの軟らかいチーズをくるみ、栃木県産のトマトといっしょに供する「日光生湯波のカプレーゼ」はゆばの新たな可能性を感じさせる一品だ。

チーズの中にもゆばを混ぜており、口に含むとチーズとゆばが混然一体となる。オーナーシェフの竹谷茂樹さん(32)はイタリアなどで料理を学んだ。「日光の食材をイタリア料理の土台に入れ込めたら」という思いでメニューを考えているそうだ。

15年に開店した全の料理も斬新だ。和牛と酢飯をゆばで巻いた湯波巻は、ゆばの優しさと肉の力強さのマッチングが面白い。店主の斉藤直樹さん(34)は「京都のお客様から京都にも店を出したらといわれた」と語った。

このほか19年3月にオープンしたSLOPE COFFEE(スロープ・コーヒー)は生ゆばの上にイクラをトッピングした「日光ゆば丼」を土日祝日限定で出している。日光ではゆばの伝統と新風が競演しているようだ。

<マメ知識>僧侶が伝えた「湯波」
 日光ではゆばを「湯波」と記す。湯波の語源について海老屋長造の森さんは「諸説ある」としながら、「ゆばという音ができて、それに漢字をうまくあてたのではないかと想像している」と話す。勝道上人が日光山を開いたのは奈良時代。その後、山岳修行修験道が盛んになった時代に僧侶がゆばを伝えたと考えられている。今では様々な姿をした人気商品が登場しており、おこわをゆばで包んだ、ふだらく本舗の「ゆばむすび」は日光の店舗のほか、JR宇都宮駅の商業施設でも購入できる。

(宇都宮支局長 伊藤健史)

[日本経済新聞夕刊2019年6月20日付]

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