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浴室のにおい 「除菌」で解決

NIKKEIプラス1

2019/5/18付

梅雨が始まると次第に気温と湿度が高まり、細菌やカビ(真菌)など微生物も活発化する。快適に過ごしたい浴室は、特に異臭を感じやすい。掃除方法をおさらいしておこう。

浴室のにおいは入浴時に気になるもの。細菌やカビの活動に必要な、適度な水分と温度という条件がそろっているからだ。

■換気扇切った後 鼻で嗅いでみて

浴室の汚れはせっけんカスやアカだけではない。腸内細菌や土壌由来の細菌なども検出されている。カビの仲間も多い。この細菌やカビが、汚れの栄養物を分解する際に独特の臭いを発生するという。

においが気になるときは、発生源を特定したうえで掃除に取りかかるほうが効率的だ。発生源が分からない場合は、入浴前に換気扇を切り、数時間置いてから、自分の鼻で嗅いで探すといい。

筆者は、浴室のにおいに悩んだ時期がある。酸っぱいにおいが初めて気になったのは17年前。妊娠中で嗅覚が敏感になっていたからだと思う。家族が浴槽や排水口を掃除していたので、それ以外の場所でにおいが発生しているということは分かっていた。

その後、カビや細菌についての書籍や論文を読むなどしてやっと、正体が分かった。細菌が、皮脂汚れやせっけん成分などを代謝する際に出しているにおいだったのだ。

においは昼間など、浴室が乾いているときは感じない。そこで、入浴時にシャワーの水滴や結露などでしっかり浴室全体が湿っていて、シャンプーや入浴剤を使う前に、自分の鼻を利かせて調べてみた。その結果、壁や床、イスなど小物、天井があやしいと判明した。

カラン周辺や壁の細菌は、色素がピンクやオレンジ色で目立ったり、触ってヌルつきがあったりすればいいが、目視では分かりにくい。壁は「浴室掃除用スポンジを新しく下ろす」時と決めることで数カ月に一度は掃除するなど、汚れが目に付きにくい場所も忘れないよう習慣付けることにした。

床は凸凹があるので、浴槽と同じスポンジよりブラシのほうが行き届く。

掃除は、除菌効果をうたう市販の浴室用洗剤を使うといい。除菌効果がない洗剤の場合は、殺菌効果のある塩化ベンザルコニウムがおすすめだ。水で500倍に薄めスポンジに浸して塗布するとヌメりやにおいが出にくくなる。

ただし、塩化ベンザルコニウムは掃除の後で塗布すること。洗剤代わりにはならないことに要注意。揮発性が高く、天井から垂れる心配がない消毒用エタノールもいい。ただ、価格が高いので、筆者は天井掃除に限定して使う。

■細菌・カビ防止 換気策考えよう

洗剤選びも計画的にしたい。中性や弱アルカリ性、弱酸性があるが、弱酸性を含む2種類を使うのがおすすめだ。筆者は弱酸性の「水アカに強い」タイプを1回使ったら、次の2回は「除菌効果」をうたう中性で洗う。前者は鏡のうろこ状汚れや洗い場、洗面器、せっけん汚れがよく落ちる。後者は壁やドア、フタ、浴槽のヌメりが取れ、排水口周りの掃除にも有効だ。

同時に細菌やカビの繁殖を防止するため、換気扇による換気や乾燥にも注意したい。

湿度計で一度、浴室を測定してほしい。細菌やカビは湿度60%を超えると活発化する。通常、換気扇を回さないで入浴すると、湿度は80%を超える。換気扇を回しておけば浴槽に残り湯があっても、50%を切る。しかし、換気扇を消せばまた湿度は上がる。

湿度を測ると、入浴後の数時間だけ換気扇を回すだけでは湿度がまた上がってしまうので、あまり意味がないと気づける。一般的な浴室の24時間換気扇の消費電力は20ワット程度。1年間つけっ放しにしたら電気代は年間約5000円で、1日10数円。快適な入浴を楽しむために、換気扇をどう稼働させるかなど、考えるきっかけになるだろう。

窓も有効だが、1カ所だけ開けても換気はできない。空気の通り道を確保するため2カ所必要だ。ドアの下にあるスリットも1つになる。

また、浴室の汚れや微生物の繁殖を促す「入浴外利用」にも注意したい。靴を洗ったり、洗濯物を干したりする家庭も多いのでは。入浴だけではつかない汚れや細菌が浴室に入り込む要因になる。掃除の頻度を高めるのも一案だ。

(住生活ジャーナリスト 藤原 千秋)

[NIKKEIプラス1 2019年5月18日付]

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