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日本ユニシスの鈴木康史さん

日本ユニシスの鈴木康史さん

日本ユニシスは電気自動車(EV)向け充電ステーションの構築支援サービスを提供している。利用者への空き情報提供から課金決済までをクラウドで手軽に利用できる。鈴木康史さん(43)はサービスの「生みの親」でもあり、誕生から営業の一線を走り続ける。複数の交通手段をスムーズに使う「MaaS」の基盤技術としても普及させようと日々奔走する。

日本ユニシスの「スマートオアシスforチャージング」は、会員制サービスを提供する企業向けのシステムだ。充電スタンドの空き情報や利用者認証、課金決済などの機能をクラウドで一元管理して提供することができる。全国の充電スタンドのうち約5300台が同システムにつながるという。鈴木さんは企画営業としてサービスを立ち上げ、ホンダなどの大口顧客を獲得してきた。

鈴木さんは日本ユニシスに入社してから、大型コンピューターを使った電力事業者向けのシステム構築支援などを手掛けていた。しかし、大型コンピューターを使った関連システムの需要が減少傾向をたどるなか、エネルギー関連での新たな収益基盤づくりが求められていた。そこで発足した新規事業開発部隊の企画営業に任命されたのが鈴木さんだった。

経産省から評価

鈴木さんが最初に企画したのは「どこでも電気」というサービスだ。電源コンセントをネットワークにつなぎ、利用者の認証や課金の機能を持たせる。当時、飲食店などで携帯電話に充電する「盗電」が話題になっていたことにヒントを得た。しかし、実際には電源を無償提供するケースが多く、引き合いはなかったという。

鈴木さんが次の企画に悩んでいたところ、「三菱自動車がEV量産車を発売する」という話しを耳にした。これから充電インフラが必要になると考えた鈴木さんは経済産業省に認証・課金機能付き電源コンセントを提案。このアイデアが評価されて青森県での実証実験にこぎ着けた。高速道路での試行サービスなども経て本格展開を始めた。

鈴木さんが営業活動などで心がけているのは「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の精神だ。充電インフラの普及を通じた社会貢献に加えて、スマートオアシスを買う(使う)側と売る側も満足させることに心を砕いてきた。

日本ユニシスは充電スタンドの設備メーカーにクラウド接続機能を組み込んでもらうという形でスマートオアシスを提供する。それだけに、充電サービスの会社に売り込むだけでなく、設備メーカーにも採用を働きかける必要があった。

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