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住友生命保険の国田真理子さん

住友生命保険の国田真理子さん

生命保険の世界で高い販売実績を挙げた"すご腕"だけが入れる国際的な組織がある。その名も「Million Dollar Round Table(MDRT)」。世界のベテランがずらりと顔をそろえるなか、住友生命保険の国田真理子さん(32)はわずか入社5年目の2018年に仲間入りを果たした。「消極的で話すのが苦手」だが、足で稼ぐ努力と顧客を待つ忍耐力を掛け合わせて一気にトップセールスに駆け上がった。

「あの沈黙の間は一体何だったのか」。国田さんが所属する東大阪支社・れいめい緑橋支部の女性支部長は、国田さんの営業に同行した時のことを振り返る。顧客に保険を提案した後に沈黙が続いた。

支部長は契約の時期はまだ先だと判断。気を遣って「それでは」と席を立とうとしたが、隣の国田さんは顧客をにこにこ見つめて座り続けていた。結局、提案書をもう一度じっくり見直した顧客から複数の質問が出た後、契約が決まった。

独特のスタイル

ベテラン上司の経験の範囲を超えた営業スタイルだが、国田さんの実績は抜群だ。住友生命に在籍する約3万人の営業職員のうち、MDRTのメンバーは国田さんを含め33人。社内で毎年100人ほどが表彰される成績優秀者にも直近の2年連続で選ばれた。

生命保険に限らず自動車保険や火災保険まで、他社で契約していた顧客の方から更新時期を迎えると「保険に入りたい」と言ってくるという。このため毎月、最も高い業績評価を得るための契約の見通しが、常に3カ月先まで立っている。

強みはどこにあるのか。国田さんの営業スタイルの特徴の1つは、聞かれるまで自分から話さず成果も急がないこと。企業訪問時にはあいさつをして商品のチラシなどは手渡すが、相手から聞かれなければ「また来ます」と言ってすぐ引き揚げる。一般的な営業担当は事前に顧客の業種や業界を調べることも多いが、「一切調べないので契約の際に『何をつくっている会社だったっけ?』ということもある」と国田さんは苦笑する。

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