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低予算だから知恵絞る 地上波にないBSドラマの魅力

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民放のBS各局がオリジナルドラマに力を入れている。地上波より1桁少ないとされる予算にもかかわらず、自社製作にこだわる理由は何か。知恵を絞り、工夫を重ねる現場の声を聞いた。

「ドラマで一番お金がかかるのは人件費。なので照明を削り、登場する役者を少なくして基本1人に。ロケバスも出せないから雑居ビルの一室で撮影した」

いいアイデアなら即採用

BSフジで毎週月曜午後11時に放送中の「警視庁捜査資料管理室」(全11話)。企画・原案・プロデュースを担当するフジテレビの高井一郎氏はそう明かす。「低予算のカセが知恵を絞る結果になった。現場で監督が広く意見を聞き、いいアイデアなら即採用する。地上波ではありえないチーム力を発揮できている」

できあがったのは主人公が部屋から一歩も出ず、しゃべりっぱなしのワンシチュエーションドラマだ。

捜査資料のデータ入力を仕事にする警視庁技術専門官、明石幸男(瀧川英次)には日ごろから妄想癖がある。解決済みの事件も資料のささいな点が気になって勝手に推理を重ね、業務に支障をきたすハメに陥る。ミステリー小説には昔から、探偵が現場に赴くことなく事件を解決する「安楽椅子探偵」というジャンルがある。その変化球ともいえそうだ。

今回のオリジナルドラマは2017年に就任した亀山千広社長の肝煎り。18年夏には社内で広く企画を募った。かつて亀山社長とともに地上波や劇場映画の「踊る大捜査線」を手掛けた高井氏の企画が採用。総合監督には同作で監督・演出を手がけた亀山社長の盟友、本広克行氏が就くなど、ゆかりのキャスト・スタッフが再結集した。一方、監督や脚本、主役には初顔を抜てきしている。

18年10~12月放送のシーズン1は無料動画配信サービス「TVer(ティーバー)」での視聴回数が好調だった。現在放送中のシーズン2は明石に部下ができたり、毎回豪華なゲストが登場したりと「予算規模は変わらないがよりパワーアップしている」と高井氏。「次はスペシャル番組、いずれ映画化したい」と意気込む。

BSオリジナルドラマには"密室劇"が多い。高画質の4K放送が始まったものの、背景の美術には十分お金をかけられない。粗が出ないよう撮影空間を限り、小道具を効果的に駆使しながら展開する。小品でも、地上波にはないアイデアが詰まっている。

BS視聴率向上の呼び水に

通常、製作費は局内で予算を組むが、外部企業から出資を募る「製作委員会方式」で調達するのがBSテレ東。土曜深夜0時の「真夜中ドラマ」で放送が始まった「歌舞伎町弁護人 凜花(りんか)」(朝倉あき主演、全12回)では、独占配信の作品を確保したいNTTぷらら(東京・豊島)と組んだ。同社が運営する「ひかりTV」ではBSよりも1週間早く見られる。

もともと他局より予算の乏しいテレ東が持ち前のノウハウで、費用面の課題を克服。「地上波と遜色のない作品に仕上げた」(澤田賢一担当プロデューサー)

六本木にある弁護士事務所を解雇された女性弁護士が、歌舞伎町を舞台にキャバクラ嬢やホストらの依頼に真剣に向き合い、成長していく姿を描く。民放の連続ドラマ初主演となる朝倉は「笑いあり、涙あり、そして最後にはスカッとして、元気になれる」。

数年前までBSで流れるドラマといえば地上波の再放送か、放送権料の安い韓流ドラマが主流だった。しかし、手をこまぬいていては動画配信の普及などで、視聴者が逃げてしまう。

各局にはオリジナルドラマを「BSチャンネル全体の視聴率向上への呼び水にしたい」という思惑がある。さらにDVD化や配信など、版権を生かしたライツ事業にもつなげる。

広告収入が落ち込むなか、各局は海外のテレビ局や配信業者に自社製作のドラマを販売し、収入を得られるようになってきた。「14億人の需要がある中国市場で配信できるかどうかが勝負。地上波もBSも関係なく、魅力的なドラマを作る以外は生き残れない」。製作側の危機感は待ったなしだ。

(近藤佳宜)

[日本経済新聞夕刊2019年4月22日付]

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