Men's Fashion

釣り具の技術で街着を攻める ディーベックが表参道に

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グローブライドが展開、アスレジャーブーム追い風

2019.4.19

スポーツ用品大手、グローブライドのアパレルブランド「ディーベック」が話題を集めている。同ブランドと釣り具の「DAIWA(ダイワ)」とのコラボ店舗を東京・表参道に開業。釣り具で培った技術に、ファッション性を兼ね備えた商品をそろえる。スポーツ衣料品を街で着る「アスレジャーブーム」を追い風に、顧客の裾野を広げる戦略だ。




「釣り具メーカーの店とは知らなかった。安くはないけど、機能性があると思えば納得できる」。高級ブランドの路面店などが立ち並ぶ一角にある表参道ヒルズ。ここに3月に開いた「ディーベックトウキョウエクスクルーシブ」を訪れた30代女性は、釣り具メーカーのブランドと知らずに入店したという。

■佐藤可士和氏がデザイン監修

約100平方メートルの店内には釣り具をイメージした内装を施す。商品では釣り糸に使う「モノフィラメント」を使ったジャケットなど、釣り具ウエアのノウハウを詰める。デザインなどはクリエーティブディレクターの佐藤可士和氏が監修し、機能とおしゃれの両立を図った。

「ディーベック」ブランドは2017年2月に設立。釣り具やテニスなどのスポーツ用品が中心のグローブライドとしては、普段着を前提としている異例の取り組みだった。「ファッションブランドを始めた時は、今回、表参道ヒルズに出るのと同じくらい驚かれた」。同社の小林謙一執行役員は振り返る。

ディーベックがファッションブランドの集積するエリアへ出店するのはこれが初めてではない。17年3月には東京・原宿に直営店をオープン。18年7月には、伊藤忠ファッションシステム(東京・港)が運営する青山の「ifs未来研究所」内にも社外ショールームを開いた。