グルメクラブ powered by 大人のレストランガイド

うまい飲食ビズ selection

産直野菜味わうビュッフェはスーパー母体 東京・羽村

日経MJ

2019/3/29付

駅近といえども人通りはまばらだが、店内は盛況

なぜ食品スーパーがレストランを経営するのか――。福島屋は日本中の生産者に直接会い、食材を仕入れる。苦労して食材を集めるが、実際に客が購入した食材を食べるところに立ち会うことはない。「それならば、レストランを作って、お客様の反応をスタッフが直接受け止めてはどうだろう、そう考えた」(福島会長)

同店で使われている食材は旬の野菜だけでなくカレールーを含めて、近くにある福島屋で購入することができる。メニュー提案を含めた有料のテイスティングの場でもあるわけだ。

小売業を母体とするので、仕入れの強みもあるだろう。レストランの運営からメニュー開発まで担当する田中和彦取締役は「生産者から直接取引をする場合、注文のロットと送料が問題になる。しかし、小売部門とやりくりすることで良い食材を安価で仕入れられるメリットはある」と話す。

高齢化や「孤食」社会になるほど、食材を購入して自宅で料理するニーズは減っており、イートインコーナーを設けるコンビニエンスストアが増えているのもうなずける。大型店はフードコートがあるが、中規模スーパーは思案のしどころ。福島屋グループのように強みをいかしたレストランを併設するのも一案ではないだろうか。

(フードジャーナリスト 鈴木桂水)

鈴木桂水(すずき・けいすい)
フードジャーナリスト・食材プロデューサー。美味しいお店から繁盛店まで、飲食業界を幅広く取材。“美味しい料理のその前”が知りたくて、一次生産者へ興味が尽きず産地巡りの日々。取材で出会った産品の販路アドバイスも行う。

[日経MJ 2019年3月29日付]

グルメクラブ 新着記事

ALL CHANNEL