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顧客に伝えるのは熱 ハウスメーカー営業トップの奥義 住友林業 薮田祐三さん

2019/3/18付 日経MJ

雑談と経験を踏まえた住まいへのアドバイスが好評だ

1691年創業の住友林業史上4人しか成し遂げていない金字塔がある。毎年の営業の成績をポイント換算し、その累積が一定水準に達することで、この4人のうち、最速レベルで達成したのが、住宅・建築事業本部の営業グループ統括の薮田祐三さん(45)だ。コンスタントに好成績を積み重ねてきた薮田さんの家の売り方のコツは意外にも「雑談が8割」という。

東京都内には約40の住宅展示場があるなか、都内最大級を誇るのが、世田谷区の「駒沢公園ハウジングギャラリー」だ。ハウスメーカー大手が営業担当のエースを送り込んでいる激戦区でもある。薮田さんはキャリアのほとんどをそこで過ごしてきた。

薮田さんが住宅営業で特に心掛けているのは、「はじめから自社商品の売り込みはせず、家を建てる動機や現在のライフスタイルといった話から聞く」。その際には必ず自己紹介や自分のライフスタイルについて話し、短時間でもある程度の人となりを感じてもらうのだという。「いかつい顔なので、ストレートにいくと引かれてしまう」と笑う。ギャップも好感を生んでいるようだ。

「ゴルフの練習やバーベキューのために屋上とリビングにバルコニーを設けましたが、屋上はほとんど使っていませんよ」。時には自分が家を建てた時の成功談や失敗談も紹介する。客との会話のうち8割が、家を建てることに全く関わりがないわけではないが、いわゆる雑談だ。ただ、「雑談を8割できれば、そのお客様にこちらを向いてもらえる」という。

ある時には客に戸建てではなくマンションを勧める。結婚したので土地を探して家を建てたいという若い世代の顧客だったが、自己資金やライフスタイルも聞き、「マンションの方がいいかもしれません」と提案した。その後、その顧客は他のハウスメーカーも回ったが、結局、住友林業で家を購入した。あえてマンションを勧めたことで、薮田さんのコンサルティング力を評価してくれたのだ。

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