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森川宏平氏と座右の書・愛読書

森川宏平氏と座右の書・愛読書

中学生時代に、ものの見方や考え方を大きく変える本に出あった。
もりかわ・こうへい 1957年東京生まれ。82年東京大工卒。昭和電工入社。研究開発畑を歩み、2016年取締役常務執行役員兼最高技術責任者。17年1月から現職。

もりかわ・こうへい 1957年東京生まれ。82年東京大工卒。昭和電工入社。研究開発畑を歩み、2016年取締役常務執行役員兼最高技術責任者。17年1月から現職。

たまたま読んだ『化学のドレミファ』は、人生に一番影響した本です。化学の入門書で、分子や原子の概念を、わかりやすく説明していたのです。顕微鏡でも見えない世界があることを初めて教えられて感動しましたね。

一方、望遠鏡でも見通せない宇宙という世界があることにも思い至りました。この2つを比べると、星の先に広がる見えない宇宙に、底知れない怖さを覚えました。

同じ目に見えないものでも、分子、原子にはまだここにあるという感覚があります。そんな思いもあって、大学では物理系統ではなくて応用化学に進んだような気がします。

以来、宇宙関係の本はずっと読まなかったのですが、5、6年前に『宇宙が始まる前には何があったのか?』を読みました。しかし宇宙の始まりとされるビッグバンの前は何だったのか考えても、結局わかりませんでした。

前に新聞で見たブラックホールの図が、原子核の周りを回る電子の軌道と似ているのに気づきました。この大小2つの世界はつながっているのではないか。今は原子を見られる顕微鏡もあります。でも私は見ない方がいいと思います。ブラックホールみたいに、吸い込まれるような感じがします。

中学生のときに楽しく読んだSF作家バローズの火星シリーズの『火星のプリンセス』に、南北戦争で負けた南軍の将校が洞窟に逃げ込んで、気が付いたら火星に飛んでいたというくだりがあります。そんな記憶もあるので、原子の世界は宇宙につながっているように私には思えるのです。

見えない世界があると認識すれば、発想が広がります。宇宙人だって地球には無い全く違う元素でできていたら、見えないかもしれないですよ。

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