NIKKEIプラス1

紫外線の照射量は、年間のピークは7~8月だが、増え始めるのは3月から。時間帯は午前10時から午後2時ごろまでが多い。

曇りや雨の日にも太陽光線の影響はある。波長が長いUVAや近赤外線は通常の窓ガラスを透過するため、室内でも注意が必要だ。アオハルクリニック(東京・港)院長の小柳衣吏子氏は「光老化対策を日常の習慣にしてほしい」と助言する。

太陽光線を物理的に避けるには、帽子や日傘を使う。紫外線や近赤外線のカット効果がある衣服を着るのも対策になる。「紫外線は目にも影響を及ぼす。紫外線カット効果があるメガネやサングラスの着用も有効。大きめのフレームを選べば、目の周りのシミやシワ予防にもなる」(小柳氏)

肌が露出する部位には、日焼け止めをまんべんなく塗る。製品を選ぶ際は、UVBの防御効果を示す「SPF」と、UVAの防御効果の指標「PA」の表示を確認する(イラスト参照)。日常生活ではSPF15、PA+で光老化の予防効果が確認されている。

ただ、日常的に日焼け止めを使っていれば安心とは限らない。川島氏は「多くの人は適量の半分程度しか塗れていない」と注意を促す。適量は皮膚1平方センチメートル当たり2ミリグラム。顔の全面に塗るには500円玉を超えるくらいの量が目安だ。「日焼け止めに不慣れな人は、量が少なめでもカバーできるSPF30、PA++以上を選んで。比較的しっかり塗れて使用感が軽いジェルタイプがお薦め」(川島氏)

野外で長時間過ごすときはSPF50、PA+++以上を選ぶ。汗をかいたり、体を拭いたりしたら塗り直す。「シミができやすい頬や顔の外側、耳の周囲、まぶたなどにはしっかり塗りたい。老けて見られやすい手の甲や首にも忘れずに塗って」(小柳氏)

光老化は予防が可能だ。対策はいつから始めても遅くはない。年齢を重ねても清潔感のある肌を保ち、皮膚がんの発症を予防するためにも、日常的なケアを心がけよう。

(ライター 田村知子)

[NIKKEIプラス1 2019年3月16日付]

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