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東建コーポレーションの八木徹さん

東建コーポレーションの八木徹さん

賃貸住宅建設・仲介大手の東建コーポレーションでは、土地の有効活用策として地主に賃貸住宅を提案している。建築費用は1棟数千万からと高額で、契約受注には信頼関係が不可欠だ。2017年度に着工金額で全国トップとして表彰された東福岡支店の八木徹さん(37)の信頼獲得メソッドは、ある地主との出会いから生まれた。

東建コーポのビジネスモデルは、アパートなど賃貸住宅を建設できる広い土地を所有する地主が対象だ。数千万~数億円を投じて賃貸住宅を建てると資産評価が圧縮され、相続税額が少なくなる。土地の有効活用と節税効果を説明し、受注につなげる。

福岡県で賃貸住宅建設の営業を担当する八木さんは「何よりも考えることが大事」だと話す。土地所有者が置かれた状況は一人ひとり異なり、必ず成約につながるといった正解は存在しないからだ。

そこで例えば、土地が田畑のままで使われていないようなら、農作物価格の傾向や後継者問題などを話す。家の前に自転車があり小さな孫がいるようだったら、相続税がどれだけ抑えられるかに力点を置いて話を進める。

次に八木さんが大事にしているのは、考えたことを行動に移すことだ。せっかく考えた提案も、実際に顧客に話さないことには成果を生むことはない。地主のもとへ足しげく通い、考え抜いた解決策や手段、そしてこれらを「行動に移して初めて成果につなげる」ために実践するのだ。

明確な目標

さらに、妥協することなく行動に移すために自身のモチベーションを保つこともメソッドの重要要素だ。地場の建設・不動産企業から東建コーポに転職した八木さんには「年収1000万円」という明確な目標があった。1000万円を超えるために必要な着工金額や件数を頭に入れて、日々の営業のモチベーションを保ってきた。

以前勤めていた会社では努力して成果をあげても評価や報酬に反映されなかった。同じ福岡県内での転職を考え始めていた時に東建コーポが成功報酬型の企業であると知り、14年9月に入社した。

東福岡支店に配属され、営業担当になり、新規顧客の開拓には1日50~60件、すでに面識のある顧客を再訪する場合には1日20~30件ほどを回った。ただ「何も考えず、ぶっつけ本番で臨んでいた」(八木さん)こともあり、断られ続ける日々だったという。

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