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コンサル営業、小さく積み重ね 大型受注引き出すワケ 富士ゼロックス 小谷孔明さん

2019/2/21付

富士ゼロックスの小谷孔明さん

富士ゼロックスのグラフィックコミュニケーションサービス営業部の小谷孔明さん(42)は、コンサルティング型の営業手法が持ち味だ。現在の取引先である印刷会社から、システムエンジニアとして転職した異色の経歴を持つ。顧客が進むべき道筋を示し、実績を上げている。

■コンサル型に強み

小谷さんは、顧客企業の「ロードマップ」を書くコンサルティング型の営業を得意とする。コンサルティング会社出身のかつての上司から教わった手法だ。物流系の企業からセキュリティーを高めるソフトウエアの導入を依頼されたとき、小谷さんは課題を「情報システムの持続性向上」という本質的な目的に置き換えた。打ち合わせで顧客の意見を聞きながら今の課題を漏れなく図式化し、目標に向けた計画を立てて提示した。

ロードマップによって、富士ゼロックスと顧客企業の役割を明確にできる。情報システムの強化はソフトウエアの導入だけでなく、顧客企業にも社内教育などの取り組みが必要になる。顧客との課題意識の共有でシステム導入の効果が高まり、不足要素を補う新たな支援を求められることもある。小谷さんは「この方法ならビジネスチャンスが一気に増える」と話す。

「1.1倍でもいい」。小谷さんは営業に赴く際、常に顧客の期待を上回ることを心がける。電話でのやり取りから、顧客が求める提案や成果をイメージする。「期待を超えるのは1度だけでは足りない」(小谷さん)。少しずつでも、毎回の打ち合わせで期待を超えれば強い信頼関係につながるという。

小谷さんは2017年、コンサルティング事業を手がける会社から販売実績などを管理するシステムを構築する依頼を受けた。商談を重ねると、部門ごとにシステムの仕様が異なるという本当の課題が見えてきた。このまま販売管理のシステムだけ変えても、会計システムに反映するときに手間がかかってしまう。そこで、次の商談では会計システム自体の変更という複数の問題を一挙に解決する提案で大型の受注につなげた。

顧客企業が悩む業務改善は、富士ゼロックス自身が取り組んできたことも多い。顧客の信頼を得るために小谷さんは、自社のノウハウを活用する。例えば、エネルギー企業の働き方改革を支援したときにはフリーアドレスを採用する自社の先進的な支店に案内した。「うちもこういうことをやらないと」。顧客が目指す姿を示し、ペーパーレス化の第1弾として契約書の管理システムを受注した。

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