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マイナー魚の活用で脚光 人気の宅配ずし、東京・墨田

日経MJ

2019/2/15付

「珍しい魚が入荷したときは必ず撮影してフェイスブックにアップする」と語る朝山社長

もう一つは技術。朝山社長は魚が好き過ぎて、仕事仲間があきれるほどのマニア。すでに500種以上の魚種をさばいてきた。魚種により、鮮度の落ち方、骨の入り方、トゲの位置などが異なる。それを瞬時に見極めて、調理する技術は神業に等しい。

京山には、朝山社長を師と仰ぐ社員が4人おり、その技術を継承している。

朝山社長は「未利用魚は常態流通させるには手間と技術が必要。それと魚への愛がないと続けられない」と笑う。それもそのはず。毎朝7時から魚をさばき、週末には1日1500カン以上のすしを握る。過去にすしの握りすぎで疲労骨折したこともある。

配送エリアは東京23区内だが、注文金額によって変えている。墨田区内は2500円から、世田谷区、大田区へは5万円以上の注文で届けている。

漁港の収益拡大や魚介類の消費拡大を通じた食料自給率の向上といった観点から、水産庁も未利用魚の活用を促している。ホッケは鮮度が落ちやすく、かつては敬遠されたが、居酒屋の定番メニューになった。物流網の整備などで、未利用魚から次世代のスター食材が生まれる日も近い。

(フードジャーナリスト 鈴木桂水)

鈴木桂水(すずき・けいすい)
フードジャーナリスト・食材プロデューサー。美味しいお店から繁盛店まで、飲食業界を幅広く取材。“美味しい料理のその前”が知りたくて、一次生産者へ興味が尽きず産地巡りの日々。取材で出会った産品の販路アドバイスも行う。

[日経MJ 2019年2月15日付]

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