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時短家事

不調な時は卵料理が味方 栄養抜群、体にやさしく 管理栄養士 今泉マユ子

2019/2/12付 日本経済新聞 夕刊

悪寒が走る、何だか熱っぽい、おなかの調子が悪い、体がだるい、前夜にお酒を飲み過ぎた――体調が万全ではないけれど、何か食べたい。そんな時はないだろうか。

コンビニで買ったり、外食したりするだけだと、栄養が不足しがちになり心配だ。そもそも外出する気力がないかもしれない。短時間で作れて食べやすく、体に優しい食事を知っていると、体調不良や二日酔いでつらいときに助かる。

料理を作るのもおっくうに感じるなら、まずは「完全栄養食品」と呼ばれる卵を味方につけるとよい。価格も安定しており、栄養価の高い料理を簡単に作れる。

卵は良質なたんぱく質に加え、鉄などのミネラルやビタミンB1などをバランスよく含んでいる。白身に含まれる酵素のリゾチームには、有害なウイルスを溶かす働き、鼻水やたんの排出を促す働き、免疫力を高める作用があり、風邪予防にもぴったりの食材だ。

卵に含まれていないビタミンCと食物繊維を含む野菜などを一緒に食べれば理想的だ。ただ、私は具合が悪いときに包丁やまな板を使いたいとは思わない。カット野菜を使うと、衛生的に作れて便利なのでおすすめだ。

インスタントの味噌汁に卵を加えたり、卵かけごはんにしたりするだけで栄養価は増す。サバ缶やアサリ缶の汁をだし代わりにして、電子レンジで簡単に茶わん蒸しを作ることもできる。

厳しい寒さで体調を崩しやすいこの時期に特にお薦めしたいのが、水分補給にもなるおかゆだ。常温保存が可能なレトルトや缶詰、アルファ化米、フリーズドライなど色々なタイプがある。買い置きしておくと、買い物に行けなくてもすぐに食べられるので安心だ。

温めてそのまま食べてもおいしいが、トッピングするとおいしさも栄養価もアップする。梅干しやしらす、サケフレークをはじめ、ツナ缶、ホタテ缶、温泉卵、ザーサイ、かつお節などお気に入りを見付けておこう。青ノリを混ぜる、豆腐をすくって入れる、ごま油をかけるといった工夫で、ひと味違うおかゆも楽しめる。

胃に負担が少なく、水分補給にも役立つ温かいスープや味噌汁もおススメだ。鍋に水2カップと白菜1枚をちぎりながら入れて火にかけ、柔らかくなったらカツオ節4グラムとサバ缶1缶を汁ごと加えて混ぜながら崩すとスープができる。

食欲がないときは、無理に食べる必要はない。十分な睡眠と水分を取って、回復を目指そう。

今泉マユ子(いまいずみ・まゆこ)
1969年生まれ。管理栄養士として企業の社員食堂、病院や保育園に勤務。缶詰やレトルト食品を使った時短レシピのアレンジのほか、防災食アドバイザーとしても活躍。

[日本経済新聞夕刊2019年2月12日付]

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