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フィットネス

2019/2/8

フィットネス

雪や凍結で滑りやすくなっている坂道を下りるときは、体を横に向けるとよい。

ひざを軽く曲げて、足を半歩後方(背中側)にずらして下りる。下ろす足を体より前に出すと、重心が不安定になり転びやすくなる。

人の身体の重心は成人男性だと床から身長の約56パーセント、成人女性は約55パーセントの位置にある。重心が体の中心線から5度以上ずれると、転倒するといわれている。身体機能が低下している場合や、不意に重心が崩れたときは、なかなか対応できないものだ。

筋力やバランス能力、俊敏性、柔軟性が高ければ、重心のずれを収めて転倒を防げる。60秒間の片足立ちでバランス能力をチェックしたり、椅子に座り、タオルを結んで目の高さから落とし、ひざで挟めるかを試して敏しょう性を確認したりしよう。

体の揺れを察知するセンサーの役割を持つのは足裏。日ごろからほぐして感度を高めておく。こまめなストレッチも有効だ。椅子に座ったときに両脚を手で押し開く、浅めに腰掛けて片脚を伸ばし上体を倒すなどして、転びにくく、いざという時に対応できる体を養うことが大切だ。

転倒による腰椎圧迫骨折や大腿骨骨頭付け根の骨折は完治に時間を要する。高齢者は寝たきりのきっかけになることも。若い人も油断することなく、滑らない歩き方を身につけて慎重に歩いてほしい。

(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)

[NIKKEIプラス1 2019年2月2日付]

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