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パナソニックの本田拓郎さん

パナソニックの本田拓郎さん

パナソニックで法人向けのパソコン主力製品「レッツノート」の販売を担当する本田拓郎さん(50)は、自ら希望して現在の部署に異動した。顧客の悩みに寄り添いながら、パソコン単体だけでなく、時にはサービスも一緒に提案する。「かゆいところに手が届く」と、顧客からの信頼も厚い。

「こういうモノがほしかった」。本田さんが現在の部署に異動する前に立ち会った商談の場で、法人向けのパソコンを見た顧客からこんな声が漏れた。本田さんは当時、官公庁向けのシステムの営業をしており、道路をパトロールする車向けに支援システムを販売していた。

同行した自社の営業担当者が、システムに付随して、軽量でありながら水を掛けても高い所から落としても壊れない丈夫さが売りの法人向けのパソコンを提案したときのことだった。それまで顧客に合わせた特注のソリューションを提案してきた本田さんにとって「圧倒的な製品に対する顧客の反応と、担当の営業が自信を持って売り込む姿が衝撃的だった」。この出来事をきっかけに法人向けのパソコンの営業がしたいと思うようになった本田さんは、志願して現在の部署に異動した。

◇  ◇  ◇

本田さんは現在、首都圏の法人約500社を担当している。調査会社によると、2017年の13インチ未満のノートパソコンでレッツノートのシェアは約7割を占めているという。頑丈さや安定性で評価が高く、本田さんも「誰がどう見ても『強い』商品」と自信を見せる。だがその自信の裏には、契約更新や新規開拓のための顧客に密着したさまざまな努力が隠されている。

法人向けのパソコンは約4年で更新する。本田さんはレッツノートの納品後も、使い勝手や故障状況などの情報を顧客企業のIT本部などと共有する「保守定例会」を年に数回開く。これが「顧客との接点を持つ中で、買い替え時期や困り事をリアルタイムでつかむ」商機につながる。

新規顧客の開拓には、まずは実物を持ち込む。その際は「会話を楽しみながら、堅苦しくならないように」心掛けるという。レッツノートを実際に触り、軽さや使いやすさを体感してもらいながら、現在の悩みを聞き出すのが本田さん流だ。

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