冬のかくれ脱水に注意 乾燥で進行、長風呂はNGコップ1杯こまめに補給/入浴は10分以内に

NIKKEIプラス1

2019/1/19付
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脱水症といえば暑い季節の印象がある。実は冬は、気づかぬうちに体の水分が不足する「かくれ脱水」が起こりやすい。空気が乾燥しているので、体内の水分が奪われやすくなるためだ。兆候や対策を知ろう。

かくれ脱水とは、体から体重の1~2パーセント相当の水分量が失われた状態を指す。成人の場合、汗以外に皮膚や呼気から体外に出ていく水分量は1日に体重1キログラムあたり15ミリリットルといわれ、体重60キログラムの人で1日に900ミリリットルの水分が失われる計算になる。済生会横浜市東部病院(横浜市)患者支援センター長の谷口英喜氏は「湿度が低く、空気が乾燥している冬は、体の中から水分がより奪われやすくなる」と指摘する。

気温の低い冬は、少しの運動や暖房などでも汗をかきやすくなっているが、自覚しづらい。体感温度が低いため、喉の渇きにも気付きにくく、水分補給が不足しがち。外出先や夜間のトイレを減らそうと、水分摂取を控える人も冬に増える。これらの要因がかくれ脱水を引き起こす。

夏の脱水が暑さや発汗で急速に進むのに対し、冬のかくれ脱水はゆっくりと進行するため、気付くのが難しい。「食欲の低下や倦怠(けんたい)感といった体調不良は、かくれ脱水が原因の場合も多い」(谷口氏)。皮膚が乾燥する、唾液の量が減って口の中がねばねばする、脚のすねにむくみが出るといった兆候が見られることもあるという。

かくれ脱水の状態だと、鼻やのどへの異物の侵入を防ぐ粘膜の水分量が減るため、インフルエンザやノロウイルスによる胃腸炎など感染症にかかりやすくなる。感染症を発症すれば高熱や下痢、嘔吐(おうと)などでさらに水分が失われ、脱水症に陥ることもある。「放置していると脱水が進み、様々な病気のリスクとなることがある」(谷口氏)

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