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グルメ・トラベル

今やデザート、焼き芋ブーム コンビニや専門店広がる

NIKKEIプラス1

2019/1/5付

PIXTA

木枯らしの中、熱々をほおばる焼き芋は最高だ。最近はスーパーやコンビニでも見かける。どうもブームのようで、専門店やスイーツも次々と登場。焼き芋の歴史をたどってみよう。

「焼きたてです!」。12月中旬、東京都品川区のイトーヨーカドー大井町店内の屋台風の店には、専用オーブンで焼いたばかりの芋がズラリ。香ばしい匂いに誘われたのか、すぐに女性客がのぞき込んだ。吟味して1本を選んだ主婦(68)は「週1回は必ず買う。売り切れが多いのでラッキーでした」と顔をほころばせた。数人の客が集まり次々に買っていく。

イトーヨーカ堂青果部の乾賢志さん(41)によると「近年の焼き芋はねっとりとした食感で甘く、デザート感覚で食べる人が増えている」という。

実際に記者(35)も食べてみた。1本200円とお手ごろだが、ずっしりと重い。きつね色の果肉は溶けるような食感で、すぐに口いっぱいに甘みが広がった。記者が子供の頃食べたのは、ホクホクとした食感だった。確かにトレンドは変わったようだ。

焼き芋の歴史は江戸時代にまでさかのぼる。農業関係者や大学教授らでつくる「一般財団法人いも類振興会」理事長の鈴木昭二さんによると、中南米産のかんしょ(サツマイモ)が1605年に琉球に伝来。「当初は飢饉(ききん)や戦時の食糧難に備える救荒作物だった」。当時、砂糖は貴重品。安くて甘い焼き芋は老若男女に大受けし、大ブームに。

次にブームが訪れたのは明治維新後とされる。東京の人口が増加し、需要が増大。冬に焼き芋専門店が現れたのもこの時期とされる。こういった店は夏場はかき氷を売っていたのだそうだ。

1951年には東京に初めて引き売り屋台が登場。同墨田区の三野輪万蔵さんが、箱に小石を入れて芋を焼く道具をリヤカーに積み売り歩くスタイルを考案し、日本中に広がった。その後、リヤカーは軽トラックに姿を変えた。記者も木枯らしの中「いしや~きいも~やきいも~」という特徴的な歌を流すトラックを追いかけたのを覚えている。

歌の起源は定かではないようだ。焼き芋屋独立支援サービス「やきいも工房」(京都市)を運営する斎藤志郎さんらによると「誰かが始めた掛け声をまねして広がったのだろう」ということだった。

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