「筋活」で健康寿命のばす 運動と栄養の合わせ技カギたんぱく質摂取、3食均等に/運動で筋肉に負荷かける

NIKKEIプラス1

2018/12/22付
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加齢とともに筋肉量は減る。筋肉を使わずにいると、さらに減って足腰が弱ったり、生活習慣病などの原因になったりする。適切な食事と運動を習慣にして筋肉を増やす「筋活」に取り組み、不調を予防しよう。

筋肉は30歳頃から徐々に減り始める。骨が丈夫でも、筋肉の減少で筋力が衰えると転倒しやすくなり、骨折やけがにつながる。高齢者の場合は寝たきりや要介護のきっかけになりかねない。

筋肉が減ると糖や脂質が消費されにくくなるため、糖尿病や心疾患などを招くおそれもある。生活習慣病などを防ぐためにも、日常的に運動することが大切だ。

ただ、筋肉づくりに必要なのは運動だけではない。「効率よく筋肉をつけるには、運動と栄養のアプローチを組み合わせることが不可欠」と順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科の町田修一教授は話す。

筋肉は、分解と合成を四六時中繰り返している。運動によって筋肉が分解された後、新たに筋肉を合成する。そのときに「体内のたんぱく質が不足していると、筋肉が十分に作られない。せっかく運動しても、筋肉の量を減らすことになる」と医学博士で管理栄養士の本多京子氏は注意を促す。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、たんぱく質の摂取推奨量(18歳以上、1日あたり)は男性が60グラム、女性が50グラム。体重約1キログラムあたり1グラムが目安になる。筋力強化を目的に運動する人は、「病気などでたんぱく質の摂取制限がなければ、体重1キログラムあたり1.2グラム必要と考えるとよい」と町田教授は話す。

量に加えて、摂取するタイミングも重要だ。「摂取が1回で40グラムを超えた分は体脂肪になりやすい。逆に20グラムを下回ると、筋肉づくりのスイッチが入りにくくなる」(町田教授)。3回の食事で、たんぱく質を20~30グラムずつ摂取するのが望ましい。

たんぱく質を含む食品は「肉類」「魚類」「卵類」「大豆」「乳製品」の5つに分類できる。たんぱく質を6グラム含む食品の単位を1点と換算し、毎食2つ以上の分類から3~4点以上、1日で計10点以上を摂取したい。

毎日のたんぱく質摂取の心がけに加えて、筋肉づくりに効果的なのは、「運動前または運動後30分以内に、吸収率が高いたんぱく質を摂取すること」と本多氏は勧める。乳製品に含まれるたんぱく質は吸収率がよい。牛乳を原料としたホエイプロテインは「低脂肪で、インスタントスープや味噌汁を作る際に加えるなど手軽に使える」。