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膝の痛みは運動で治す 太もも鍛え関節支える力を 毎日歩いて予防 ストレッチで円滑に

NIKKEIプラス1

2018/12/15付

運動療法では、膝関節を支える太もも前面の大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を中心に鍛える。痛みがひどくなければウオーキングも有効だ。

「痛いからといって動かずにいると、膝周りの筋力が低下する。運動不足は肥満につながり、膝への負担がさらに増すという悪循環に陥る」(中川教授)。医師や理学療法士の指導のもと、症状に応じた適切な運動を続けよう。

あきカイロプラティック治療室(横浜市)の檜垣暁子さんは、日常生活で取り組める運動として、イスに座ったまま片足ずつ上げ下げする「足上げ体操」を勧める(イラスト参照)。「1日3セットを目安に取り組むと、大腿四頭筋が鍛えられ痛みが和らぐ」

壁にもたれてスクワットするのもよい。脚を肩幅に開き、つま先を少し外に向ける。背中を壁につけて、両足を前方にずらす。背中を下に滑らせながら、膝がつま先より前に出ないように曲げて5~10秒キープし、ゆっくり元の姿勢に戻る。

太ももの前面を伸ばす運動も効果的だ。片手を壁につき、反対の手で足の甲をつかんで背中側から引き上げるようにする。大腿四頭筋に加え、膝蓋骨(しつがいこつ)(膝の皿)周りの柔軟性を向上し、動きを円滑にする。

痛みが軽くなっても、運動療法を続けることが重要。運動をやめると筋肉が落ち、体重が増えて痛みや腫れがすぐに再発する。

体操やストレッチをすると強い痛みを感じる、症状の改善がなかなかみられないといった場合は、患部をケアしながら運動を続けよう。痛み止めの薬やヒアルロン酸などの関節内注射を打ったり、サポーターを着用したりするとよい。サポーターは患部を温めて血行をよくする効果もあり、冬場は特におすすめだ。

日常生活に支障が出るまで悪化したら、人工関節に置き換える手術を検討する。中川教授によると、手術が必要になるケースは全体の1割にも満たないそうだ。

変形性膝関節症を完全に防ぐことは難しい。毎日しっかり歩くことが何よりの予防策。寒い季節は外出がおっくうになりがちだが、なるべく歩いて筋力アップを図りつつ、太らないように心がけたい。

(ライター 大谷新)

[NIKKEIプラス1 2018年12月15日付]

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