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定食出す居酒屋、「逸品トンカツ」が人気 東京・練馬

日経MJ

2018/12/26

木をふんだんに使った内装は古民家のようだが、奥のテーブル席を一段高くするなど計算している

居酒屋やバル業態を取材していると「若いお客さんがアルコールの注文をしない」という声をよく聞く。酔っ払うのが格好悪い、低所得でお酒を飲む余裕がないなど理由は様々だが、お客の「酒離れ問題」が加速しているようだ。居酒屋などでは、飲まない客「ノンアル客」も上手に取り込まなければ、経営は苦しくなる一方だ。

2016年にオープンした「くうのむ ちゃのま」(東京・練馬)は、居酒屋ながら専門店並みの「トンカツ定食」を出すと評判を呼び、ノンアル客を含めた集客に成功している。

最寄り駅は西武池袋線の石神井公園駅。昔ながらの住宅地と再開発によるタワーマンションが共存するエリアで地元客に愛されている。50平方メートルの店舗で月商は約450万円と好調だ。

メニューは野菜中心のおばんざい、豊洲市場から直送された鮮魚の刺し身など豊富。小さな囲炉裏で焼く魚も好評だ。どれも秀逸な居酒屋メニューがそろうが、とりわけお客が楽しみにするのは、浜中佳郎オーナーが揚げるトンカツだ。種類は「ロースカツ」と「ヒレカツ」(いずれも1000円)の2種類。

浜中氏は理想のトンカツを提供するために、豚肉の仕入れ先を開拓し、パン粉や揚げ油、ソースまで、すべての選択に心を砕いた。ロースカツは150グラムで2センチ以上の厚みがあり、迫力十分。断面はローズピンクのミディアムレアを保ち、湯気を放つ。

一口ほお張れば、サクッとした衣の歯触りに肉の甘味とうま味が、わっと広がる。ソースも自家製で、市販のものより濃厚でフルーティーでカツに合う。トンカツの名店を食べ歩いたが、これほどの逸品にはそうは出会えない。

タネを明かすと浜中氏の実家はトンカツ屋で、基本の技術はそこで学んだ。日々研さんし、理想のトンカツを追い求めている。

オープン当初は、他のメニューに並んで書かれていたが、いつしかその味の良さが口コミで広がり、名物メニューになった。カツはプラス400円で定食にできるので、ノンアル客や食事ついでの「チョイ飲み」として利用されている。

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