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大里さんはラウンダーとして、売り場づくりだけでなく週末は自ら接客もしている

大里さんはラウンダーとして、売り場づくりだけでなく週末は自ら接客もしている

我が子を思う親の愛情は変わらない――。ベビーカーで国内シェア2位のコンビを販売の現場で支えているのは、小売店を巡回して自社商品の良さを従業員に伝える「ラウンダー」だ。全国に16人いるラウンダーの1人、大里さゆりさん(50)は9月下旬、アカチャンホンポららぽーと新三郷店(埼玉県三郷市)にいた。

バックヤードから深く一礼して店内に入った大里さん。自社商品が並ぶ陳列棚をチェックし、欠品や販促物の劣化がないか目を光らせる。素早い手つきで商品を補充すると、棚がみるみるうちに驚くほどきれいに生まれ変わった。

仕事は売り場づくりにとどまらない。コンビから各店に派遣する販売員を指導し、週末は自らもベビーカーなど大型商品の売り場で接客もこなす。大里さんはららぽーと新三郷店のほか、首都圏で15店舗を担当する。ベビー用品専門店の場合、店頭に並ぶコンビの商品は200点にも及ぶ。「おしゃぶりなどの小物からベビーカーまで、全体を見渡せる必要がある」と話す。

「小売店とのこまめなコミュニケーションの徹底が何よりも重要だ」と大里さんは指摘する。扱う商品が幅広い店舗などでは、コンビの商品が置かれていない売り場を受け持つ販売スタッフもいる。それでも「コンビという名前を覚えてもらいたい」との思いで売り場に顔を出し、担当店舗では全店員の名前を覚えてあいさつする。欠品の問い合わせには休日でも対応するなど、細やかなフォローを欠かさない。

こうして築いた小売店との信頼関係が売り場づくりに生きる。「1色追加して並べれば、棚の哺乳瓶全体の売り上げが伸びます」と、あらかじめ配荷が決まっている以外の商品でも、データや他店の事例を小売店に持ちかける。「まずは1カ月」と、期限を区切り説得する。

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