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冬こそ怖い食中毒 見た目新鮮でも高齢者ら注意

十分に加熱、手洗い入念に

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NIKKEI STYLE

モノが腐りやすい梅雨や夏に多く発生すると思われがちな食中毒だが、実は冬のほうが発生件数は多い。ノロウイルスによる食中毒が多く、夏と違って見た目には新鮮な食材でも起こる。高齢者や幼児の場合は症状が重くなる例があり、調理の前の手洗いや火を十分に通すなどの予防に気を配りたい。

冬に起きる食中毒の原因としてはノロウイルスが最も多い。11月ごろから増え始めて1月ごろにピークを迎え、4月になると急速に減っていく。

厚生労働省の食中毒統計によると、2015~17年の平均で月別に最も発生件数が多いのは2月の108.7件。このうち71件のノロウイルスが65%を占め、2番目に多い細菌のカンピロバクターの15件を加えると約80%に達する。食中毒統計は飲食店で起きたものが対象だが、家庭で起きる食中毒も同様の傾向があるとみられる。

ノロウイルスでは2~3日、カンピロバクターでは1~7日、嘔吐(おうと)や下痢、発熱などの症状が続く。こうした食中毒が直接の原因で死亡することはほとんどないが、高齢者などは脱水症状を起こして重症化する場合がある。また吐いたものがのどに詰まるなどして命にかかわることもあり、高齢者のいる家庭では特に予防に注意したい。

ノロウイルスやカンピロバクターが原因で起きる食中毒は、夏に起きやすい通常の食中毒とは違った特徴がある。10~数百個程度のわずかなウイルスや細菌が口から入るだけで食中毒を起こす。また時間がたっても食材中で増えず、鶏肉などに付着していることが多いカンピロバクターは、新鮮なときの方が細菌の数が多い。

時間がたった食材の中で細菌が繁殖して食中毒を起こすといった通常のイメージとは大違いで、「新鮮だからといって安心はできない」と食品安全委員会の今西保課長補佐は注意を促す。食材の見た目では食中毒の危険があるかどうか見分けがつかないため、調理で十分加熱することが大切になる。

特にノロウイルスは、カンピロバクターを含む細菌に比べて熱に強い。細菌の場合は調理時の加熱はセ氏75度で1分以上とされるが、ノロウイルスは同85度で1分30秒以上の加熱が勧められている。

カンピロバクターも鶏肉などの中まで入り込んでいるため、表面だけ目安通りに加熱しても、肉の内部に細菌が生き残る場合が少なくない。体力が低下している高齢者の場合は特に、夏以上に十分な火を通すことを意識した方がよさそうだ。

 火に掛ける前の調理でも、ノロウイルスやカンピロバクターを他の食材に広げない注意が大切になる。僅かな数のウイルスや細菌でも食中毒を起こすため、調理する人の手や調理器具を経由して食材に移り、食中毒を起こす事例が少なくないからだ。

ノロウイルスはカキなど二枚貝が原因になりやすいといわれてきたが、「最近はカキなどが原因の場合は10%以下」(今西課長補佐)と少ない。手についていたウイルスが食材に移ることも多く、調理前の手洗いには力を入れたい。せっけんなどをしっかり泡立てて1分ほどもみ洗いした後しっかり流水ですすぐ手洗いを2回繰り返すと、手に付着したウイルスを大幅に減らすことができる。同じウイルスでもインフルエンザとは違って消毒用アルコールは効果が薄い。

カンピロバクターは肉類から感染することが多く、なかでも鶏肉には高い割合で含まれる。生で食べる野菜などは鶏肉などの前に調理をすませ、肉を触った後には手洗いや消毒を心がけたい。肉を洗った水がかかった生野菜などを食べて食中毒になることもある。

冬だからといって食中毒に対する油断は禁物。十分な予防を心がけたい。

◇  ◇  ◇

ノロ、ホコリ付着で感染も

1年を通じた食中毒の発生件数ではノロウイルスとカンピロバクターが拮抗。年によって首位は代わるが、この2つで6割程度を占める。ノロウイルスによる食中毒が冬に集中するのに対し、カンピロバクターによるものは春や秋を中心に年間通じて発生している。

ただ食中毒の患者数になると、ノロウイルスによるものが飛び抜けて多い。感染力が強く、1件当たりの患者数が多くなるためだ。

ノロウイルスによる食中毒を起こした患者の嘔吐物などに直接触らなくても、清掃道具やトイレなどにウイルスが残り、感染を広げることも少なくない。床のホコリなどに付着したウイルスを吸い込んで感染する場合もある。

(編集委員 小玉祥司)

[日本経済新聞夕刊2018年10月17日付]

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