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ミロにセザンヌ… 休館美術館の所蔵品展、各地で歓声

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NIKKEI STYLE

国内の美術館の所蔵品による「コレクション展」が各地を巡回している。改修工事による休館中に大量の作品を貸し出す館が増加。個性あるコレクションは引く手あまたの人気ぶりだ。

「すごい、ダリだよ」「大きいね」。神奈川県横須賀市の横須賀美術館の展示室に足を踏み入れた観客が口々に声を上げる。

名品がずらり

11月4日まで開催中の展覧会「モダンアート再訪」の副題は「ダリ、ウォーホルから草間彌生まで 福岡市美術館コレクション展」。改修工事のため2016年9月から約2年半、休館中の福岡市美の収蔵品約70点で20世紀の近現代美術史を通観する内容だ。会場には同館のシンボルともいえる縦3メートル、横2メートルのダリの大作「ポルト・リガトの聖母」をはじめとする名品がずらりと並ぶ。「普段は館内で常設展示するため、一度に館外に出ることはまずない」と同館の山口洋三・学芸係長。長期休館中だからこそ実現した展覧会だ。

1979年開館の同館はモダンアートの系譜をたどれる優れた作品群を持つ。「その質の高さは知れ渡っており、所蔵品展をぜひやりたいと手を挙げた」と横須賀美術館の冨田康子学芸員は話す。巡回展を開催した同館、鳥取県立博物館、埼玉県立近代美術館、広島市現代美術館の計4館に対して、福岡市美は貸し出し可能な作品の長大なリストを提示。「何を選ぶか迷うほどの量で、企画展と変わらない充実した内容になった」と冨田氏は振り返る。

近年、各地で国内美術館のコレクション展の巡回が相次ぐのは1970~80年代を中心に建設された施設がリニューアル時期を迎えているのが理由の一つだ。

2020年1月に「アーティゾン美術館」という新たな名前で新装開館するブリヂストン美術館も現在、長期休館中。この間、同館の学芸員が企画に携わり、80点近くの所蔵品をパリのオランジュリー美術館、北海道立近代美術館などに貸し出した。貸出先ごとに内容も変えている。パリでは印象派コレクションのほかに青木繁「海の幸」(重要文化財)など日本の近代絵画も出品し、42万人を動員。12月16日まで「ブリヂストン美術館展」を開催中のひろしま美術館には、セザンヌの「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」といった「基本的には貸し出ししない」(新畑泰秀・学芸課長)主要作など西洋の巨匠30人の絵画が展示されている。

借用依頼が続々

借り手の美術館にとって国内の施設から作品をまとめて借用できるメリットは大きい。「テロや災害などの影響で美術品の保険料が世界的に高騰し、地方の中規模な美術館が海外から作品を借りるのは困難になった」とひろしま美術館の古谷可由・学芸部長は指摘する。そのため海外の名作を含む国内美術館のコレクションに注目が集まっている。個性ある作品群を持つ美術館の長期休館の情報が伝わるやいなや借用依頼が続々と舞い込み、「国内コレクションの取り合いのような傾向も出ている」と古谷氏は明かす。

貸し手側にとっては美術館の知名度アップのほか「所蔵品を新たな視線で見つめるきっかけになる」(福岡市美の岩永悦子・学芸課長)。休館中の同館はコレクション展に未出品の所蔵品を「自由に展示・研究してよいという取り決め」(岩永氏)で九州国立博物館など4館に預けており、福岡市博物館とは地元の黒田藩を題材に「市美×市博 黒田資料名品展」という美術館・博物館の垣根を越えた展示も実現した。

戦前から戦後にかけての日本の洋画を収集している板橋区立美術館も改修のため長期休館中。12月24日まで群馬県立館林美術館に所蔵品を貸し出している。都市部を中心に美術館ではブロックバスターと呼ばれる大規模な特別展が主流だが、コレクション展は「コレクションを持つ、見せる、育てるという美術館活動の原点を見直すことにつながる」と板橋区立美の弘中智子学芸員は話す。

(編集委員 窪田直子)

[日本経済新聞夕刊2018年10月9日付]

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