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時短家事

シミ抜きのワザ 汚れに洗剤原液なじませ洗濯機へ 洗濯家 中村祐一

2018/10/7 日本経済新聞 夕刊

ソースや飲み物、ペンのインクなど、衣類にシミができると、どんなに小さくても気になるものだ。「部分的な汚れを落とすには、どんな専用洗剤がおすすめですか?」と聞かれる機会は多い。個人的には、洗濯機で洗っても残りがちな汚れに対して、専用洗剤を準備する必要は実はないと思っている。むしろ、普段使っている液体洗剤を使いこなすことで、大抵の汚れは落とせる。

まずは洗剤を濃い状態で使ってみよう。汚れが目立つ部分というのは、他の部分よりも汚れの量が多い状態だと考えるとよい。汚れが多いところには、使う洗剤の量を増やす。これだけで、汚れは落ちやすくなる。

だからといって、単に洗濯機に入れる洗剤量を増やせばよいわけではない。効果的なのは、汚れの部分にピンポイントで洗剤を塗ること。同じ洗剤でも、洗濯機の中で薄まった状態と濃い原液では効果が段違いだ。洗剤を塗ってそのまま洗濯機に入れるだけでよい。

汚れをよりしっかり落とすには、洗剤の原液を塗ってよくなじませたあと、40度前後のお湯ですすいでから洗濯機へ入れるとよい。洗い直しの手間が格段に減るので、洗濯の時短につながる。

液体洗剤に消毒用のエタノールを加えると、落とせる汚れの範囲はさらに広がる。消毒用エタノールを加えることで、洗剤の溶解力(ものを溶かす力)が増すためだ。ボールペンや絵の具といった、樹脂が含まれていて落ちにくい汚れも溶かしやすくなる。

洗剤2に対して消毒用のエタノールを1程度の割合で混ぜて使うのがおすすめだ。ちなみに、エタノールを混ぜた洗剤は万能洗剤として使える。ボールペンのほか、食べ物や飲み物による汚れなど家庭でつきやすいシミの8割程度に対応可能だ。

作り置きもできるので、エタノールなどの溶剤に対応したスプレーボトルに入れておくと便利。毎回混ぜる手間も不要だ。洗濯機の横や洗面台などに置いておき、汚れを見つけたらシュッと吹きかけよう。

衣類に直接洗剤をつけるときは、蛍光剤や漂白剤が入っていない液体洗剤を選ぼう。蛍光剤や漂白剤が含まれていると、色落ちしたり、部分的に白くなりすぎたりすることがある。普段使いの洗剤に蛍光剤や漂白剤が含まれている場合は、食器用の中性洗剤を代わりに使うとよい。

コツをつかむと、部分汚れはよく落ちるものだ。つい楽しくなって、汚れ落としにハマってしまうかもしれない。ぜひ試してみてほしい。

中村祐一(なかむら・ゆういち)
1984年生まれ。クリーニング会社「芳洗舎」(長野県伊那市)3代目。一般家庭にプロの洗濯ノウハウを伝える「洗濯家」として活動。「洗濯王子」の愛称でメディア出演も。

[日本経済新聞夕刊2018年10月2日付]

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