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コンビニエンスストア最大手、セブン―イレブン・ジャパンは、店舗を運営する加盟店に、商品を売るタイミングや売り場づくりなどを指導している。その指導役を担うオペレーション本部の堀内悠里さん(29)は、相手の立場に立ったカウンセリングで加盟店を売り上げ増に導いている。

「夢は何ですか」。担当する加盟店オーナーに堀内さんが最初に尋ねる質問だ。「従業員を育てたい」「息子に店を譲れるようにしたい」。オーナーの描く夢や目標は十人十色。それを共有し、達成するためにどうするかを話し合うところから始める。

堀内さんはセブンイレブン加盟店の経営相談を担うOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)だ。2011年に入社し、約2年の店舗勤務を経て東京都内を担当するOFCになった。現在は六本木など東京・港の8店を担当している。

堀内さんは平日5日のうち4日間は店舗を訪問する。1日4店ペースで週に2回各店をまわる。そのうち1回は、販売促進や新商品の情報を伝えて売り上げアップの施策を考える「攻め」だ。あとの1回は各店がそれぞれに抱える経営課題を話し合う「守り」の機会になる。

「従業員の接客に元気がない」。こんな悩みには、ユニホームを着て売り場で一緒に働くこともある。「まずは『おにぎり100円セールやってます』と声を出すところから始めましょう」。恥ずかしさなどで接客が苦手な従業員がいれば、簡単な声出しからできるように率先して手本を示す。店員の経験や店の雰囲気は1店ごとに違うので、各店の状況に合わせてアドバイスする。堀内さんが担当する「セブン―イレブン六本木5丁目店」の長南秀徳オーナーは「歴代のOFCのなかでも、話のポイントが明確でわかりやすい」と話す。加盟店オーナーにも好評だ。

OFCになって3年目の15年に社内表彰を受けた。注文のあった利用者の自宅などに商品を配達する「お届け便」の導入を提案し、担当していた全店での実施と売り上げ増につなげたことが評価された。社内表彰されるのは100人超の地区から1~2人で、3年目での表彰はあまり例がないという。

配達サービスの導入には「人件費がかさむ」などとして前向きではないオーナーもいた。そうした声に堀内さんは「届けることで得られる成果を説いた」という。例えば、店の外に出て行くことで店舗の置かれた環境を正確に把握し、品ぞろえやサービスに反映できると訴えた。

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