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売れる営業 私の秘密

担当2年で最優秀販売員 女性エースはスピード勝負 スリーエムジャパン 太田衣保さん

2018/9/20付

家電製品は毎年機種が変更されるだけに、顧客をどうつなぎ留めるかが重要だ。太田さんのモットーは「汗臭く、泥臭く」。案件が終わると関係が希薄になりがちだが、具体的な商談がなくてもとにかく訪問。頻繁に訪れたことで、ある家電メーカーでテープの厚さを変えたいという課題を知って、新機種に採用してもらったこともある。

以前は産業用フィルターの営業を担当していた。顧客の要望にあわせて最適な仕様を提案するのは同じだが、テープや接着剤は用途が幅広い。ひとくくりに家電製品といっても、冷蔵庫やテレビなど種類が多くそれぞれに異なるニーズがある。

「ある事業部でアポイントが取れたら、別の事業部にも電話して『この日は訪問予定なんです』と話せばアポが取りやすい」(太田さん)。複数社まわるよりも取引先の建物内を移動する方が効率的。訪問先の社員食堂で昼食を取ることもあるという。

新規顧客は自社製品を卸している商社からの情報で開拓したり、コールセンターに問い合わせがあった企業からみつけたりする。スリーエムには、顧客への直接販売のほか、商社を通じた販路もある。大事な販売パートナーでもある商社にも足しげく通うことで、信頼を勝ち得た。

2年前、前任者から引き継いだ案件はわずかで、「このままでやっていけるだろうか」と不安だった。だが「ここと決めたら毎日のように出向く」地味な営業スタイルが実を結び、今や100件以上の案件が進行中だ。

家電製品や電子部品が小さく薄くなるなか、ネジなどで固定するのは難しくテープや接着剤の需要は大きい。かつては溶接で接着していた工程も人件費の高騰や作業者の技術によるムラをなくすために接着剤で代替する動きも出ている。太田さんが活躍する舞台はますます広がりそうだ。

(世瀬周一郎)

おおた・いほ
2009年関西学院大総合政策卒、スリーエムジャパン社入社。フィルター製品事業部での製薬会社向けの営業やマーケティング担当などを経て、16年から現職。京都府出身。

[日経産業新聞2018年9月20日付]

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