正しく塗れば劇的改善も アトピーなど皮膚科の塗り薬自己判断で中止せず継続を

2018/9/12付
東京逓信病院では「アトピー教室」で薬の正しい塗り方を説明する(東京都千代田区)
東京逓信病院では「アトピー教室」で薬の正しい塗り方を説明する(東京都千代田区)

アトピー性皮膚炎や水虫などで病院で処方される薬を正しく塗ることへの注目が高まっている。分量や頻度、範囲など医者が必要だと思う量に比べ、少量を塗る患者もいる。医師や薬剤師が説明の場を増やしたり、子供にも分かりやすいようにイラストで目安量が分かるカードを無料配布したりする工夫をしている。患者側も薬の効果を高めるため十分な理解が必要だ。

「肌に乗せたティッシュがくっついて落ちない程度に塗りましょう」。8月末、東京逓信病院(東京・千代田)の皮膚科で開くアトピー教室には、入院や通院するアトピー患者や家族ら16人が参加した。薬剤師と医師がスライドを使い、皮膚外用剤の効果や正しい使い方を説明した。

約1時間の講義では「薬を多めに塗ることが早く治る近道」と強調する。乾燥を防ぐ保湿剤は1日に最低2回塗れば皮膚が丈夫になることや、一見症状がよくなっても自己判断で薬を中止しないことの重要性などを繰り返し伝える。

小学生の息子(10)と参加した川崎市の女性(46)は「同じ薬でも塗り方や量で治り方が劇的に変わる」と話す。息子は3歳ごろからアトピー性皮膚炎に悩み、通院してもひどくなる一方だった。今夏、同病院で診察時に塗り方の指導を受けて症状が驚くほど改善した。「広く薄く伸ばすべきだと思い込んでいた。今後も続けて完治させたい」と意気込む。

講座を担当する江藤隆史・皮膚科部長は処方した軟こうの空チューブを再診時に持ってくるよう呼びかける。「患者は塗る量が少なくなりがち。いかに塗っていないか自覚してもらうため」という。

「FTU(Finger Tip Unit)を合言葉に」。江藤医師ら皮膚科医は塗る量の目安をこう表現して理解を促してきた。「1FTU」は大人の人さし指の一番先から第1関節までの量で軟こうならば約0.5グラム。大人の両手の面積に塗る量を示す。

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