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時短家事

粉末洗剤でつけ置き 夏服の汚れ落としは念入りに 洗濯家 中村祐一

2018/9/4付 日本経済新聞 夕刊

 まだまだ暑い日が続くが、秋は確実に近づいている。この時期の衣類には、普段の洗濯で落としきれなかった汚れがたまっている。特に今年は猛暑で、服にはいつもの夏以上にたくさんの汗が付いたはず。今回は、夏物の服に蓄積した汚れを手際よく落とす洗濯のコツをお伝えしたい。

 汗をたくさんかいたあと、服には皮脂やタンパク質が付着している。これをしっかり取り除いておかないと、来年着るときに黄ばみが現れる可能性が大きい。

 効率的でムダがないのが、粉末洗剤につけ置きして汚れをゆるめてから、残った汚れだけを固形せっけんで部分洗いする方法だ。子供の服の頑固な泥汚れなどにも効果的なので、ぜひ試してほしい。

 皮脂汚れやタンパク質汚れは、アルカリ性洗剤で落ちやすい性質がある。そのため、弱アルカリ性の粉末洗剤が最も適している。液体洗剤にも弱アルカリ性のタイプがあるが、水に溶かすと中性付近までアルカリ度が下がってしまう。粉末洗剤だと水に溶かした状態でもアルカリ性を保つため、皮脂やタンパク質汚れに効果を発揮しやすい。

 普段、液体洗剤を使っている場合、洗濯を粉末洗剤に代えていつもどおり洗うだけでも汚れ落ちは変わるが、お勧めしたいのは、お湯を使ったつけ置き洗いだ。

 お湯1リットルに対して、小さじ1程度の割合で粉末洗剤を溶かし、そこに衣類を20~30分つけるだけ。もんだりこすったりする必要はなく、ただ衣類を沈めて洗剤液を浸透させるとよい。

40度のお湯1リットルに対し粉末洗剤を小さじ1程度の割合で溶かす
洗剤液に20~30分つけ置く

 漂白剤があれば、併せて使うと衣類のニオイや黄ばみにも効果が出る。その際は、色柄ものでも使える「酸素系」タイプの漂白剤かどうかを確認すること。粉末の洗剤と併用すると、漂白効果も高まるので一石二鳥だ。

 つけ置いた後は衣類を取り出し、いつもどおり洗濯機で洗う。汚れが気になる箇所があれば、部分洗いしてから洗濯機に入れると、洗い直しの手間が省けて時短につながる。この時、固形のせっけんを塗って洗うと汚れがよく落ちる。洗濯用せっけんのほか、洗顔せっけんなどで代用してもよい。

汚れの目立つ部分は、固形せっけんを塗ってもみ洗いする
いつも通りに洗濯する

 液体洗剤が主流となっている今の時代に、粉末洗剤に加えて固形せっけんを使うというのは、昔ながらの洗濯術という印象かもしれない。今でも残っているものには、それなりの理由があるのだ。粉末洗剤も固形せっけんもそれぞれ数百円で買える。コストパフォーマンスの高さも見逃せない。

 汚れに合わせて洗剤を効果的に使えば、落ちにくい頑固な汚れもしっかり落とせる。夏の間にたまった汚れを一掃して、気持ちよい洗い上がりを実感してほしい。

中村祐一(なかむら・ゆういち)
 1984年生まれ。クリーニング会社「芳洗舎」(長野県伊那市)3代目。一般家庭にプロの洗濯ノウハウを伝える「洗濯家」として活動。「洗濯王子」の愛称でメディア出演も。

[日本経済新聞夕刊2018年9月4日付]

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