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雅楽ファン、広がる裾野 「最古のオーケストラ」活況

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NIKKEI STYLE

平安時代に確立し世界最古のオーケストラといわれる雅楽の人気が高まっている。民間の奏者や一般の愛好者が増えていることが背景にある。独特の音色を響かせる演奏会も活況を呈す。

体験型が人気

「肩の力を抜いて、笛を下唇に当てて」「ゆっくり息を吹き込んでみてください」

東京・国立劇場のロビー。7月下旬に開かれた「大人のための雅楽入門」で、開演1時間前に始まった「雅楽にふれる」には多くの観客が行列をつくった。代表的な雅楽器の笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛について、実物を手にしながら奏者の指導を受けることができる体験コーナーが好評だ。

同劇場が「伝統芸能の魅力」と題する入門シリーズの一環として2014年から開く公演で、初めて雅楽を聴くという観客が全体の約4割を占める。「楽器に興味があるという人が多い。体験型の企画が非常に人気で、今後も拡大していきたい」(制作部)。1980年代に一時期催した雅楽の鑑賞教室では5割程度だった集客が、この公演では9割を上回るという。

雅楽は日本古来の歌舞音曲に、中国や朝鮮から伝わった要素が取り入れられて平安時代に確立した。主に宮廷や寺社の内部で演奏されてきた。一般に親しまれるようになったのは、宮内庁楽師だった東儀秀樹が1996年に現代音楽と共演したCDを出して注目を集めた功績が大きい。

国立劇場は66年の開場当初から古典曲を紹介する雅楽公演を続け、現在までに計84回を数える。復元曲を披露する公演なども開き、民間演奏団体の育成にも一役買ってきた。

元宮内庁楽師で、雅楽師として初めて文化勲章を受章した芝祐靖を中心に85年に結成した「伶楽舎(れいがくしゃ)」は、現在の雅楽人気を支える演奏団体の一つだ。古典曲の演奏だけでなく、子供に関心を持ってもらう活動にも尽力する。全国の小学校を回る文化庁の事業に参画し、芝の作曲・脚本による「ポン太と神鳴りさま」「カラ坊風に乗る」といった雅楽の新作もCD化している。

伶楽舎が出演する公演数は2001年度には13だったが昨年度は78公演に上った。今年6月末に東京・成城ホールが「シリーズ和・華・調」の第1回として開いた伶楽舎の雅楽公演は追加公演が開かれる盛況ぶり。伶楽舎の宮丸直子理事は「通常のコンサートのほか、いまは初心者向けの講座がとてもうけている。一般の愛好者が増えていることが雅楽人気の要因ではないか」とみる。

地方公演も多く

「最近は地方でのニーズも非常に大きい」と話すのは、1973年に発足した演奏団体「東京楽所(がくそ)」のプロデューサーを務める野原耕二氏。東京楽所では2013年から東京オペラシティやサントリーホールでの定期演奏会を開き、年10回程度の地方公演も続ける。「以前は距離を置かれていた雅楽が、われわれの公演を通して地方の若い人たちにも受け入れられてきている。繰り返して呼んでくれる町も増えており、今後も地方公演に力を入れていきたい」と野原氏は言う。

100年以上途絶えていた活動を再開した地方の団体も現れた。愛知県西尾市の養寿寺で今年3月開かれた祭り「矢田のおかげん」で、読経の間に明治以来となる雅楽の音色が鳴り響いた。復活を目指して9年前に結成した地元の雅楽会が稽古を重ね、法要での演奏を実現させた。雅楽愛好者の増加は全国的な広がりをみせる。

雅楽の演奏者や研究者らによって05年には全国組織「雅楽協議会」が発足した。同協議会が発行する季刊誌「雅楽だより」の発行部数は創刊から13年で約5割増えた。鈴木治夫編集長は「民間演奏団体の活動によって育った演奏者は平安以来最大とみられ、各地で一般の愛好者を増やす好循環で人気が拡大している。来年の改元や再来年の東京五輪を控え、各地の活動はますます活発になりそうだ」と話している。

(小山雄嗣)

[日本経済新聞夕刊2018年9月4日付]

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